第6話 孤児院に行ってみた
私達は、静かにガロウさんの話を聞いていた。その話を聞いて、思わず口に出してしまった。
「他の人達の事まで考える子供たちって、凄いですね。教育が届いているように感じます」
「そう言われたら、そう感じるけど、ただ俺たちが余裕なかったのもあるかもな。あの時はただ自分の事で精一杯だったし」
「あのー、ガロウ?私達聞いてないけど、その人達、新人になるの?」
「ダラグ、聞いてない」
「おう。期待の新人だ。大体、料理できるのダラグだけっておかしいと思えよ」
「ダラグに任せときゃいいじゃないですか?」
「ダラグも、そう思う」
「あのなあ、俺たち人数が少ないせいで、ダラグがいなくなると飯が食えねぇんだよ。それとも、月影が作るか?俺が作るか?」
「私は、自分の分は普通ですよ。……他の人のご飯作ろうとすると、いつも何故か、しょっぱいと言われるだけで」
「お前は塩味に鈍いから仕方ない」
「酷い。でも、そういうガロウだって、えげつない物体生み出してましたよね?」
「だから、迎えるんだろ」
「そういうことですか」
「ガロウさんのえげつない物体って、何ですか?」
「ルノ、聞かなくていい」
「それより、私は孤児院に行きたいです」
「分かるわ、リナ。ねぇ、ガロウさん、行ってみてもいいですか?」
「ああ、久しぶりに行ってみてもいいかもな。でも、明日の朝になってからな」
「分かったわ。……あれ?そういえば、布団ってあるのかしら?」
「ないですよ」
「確か、無かった、はず」
「……。すまんな。用意する。すぐに出すから、ちょっと待て」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
翌朝になりました。結局、布団が見つかったので、そこで、リナと一緒に寝ました。
そして、孤児院についていきます。
「もうちょっとで着く」
「分かりました。ルノ様、シャキッとなさってくださいませ」
「うえー、もうちょっと寝たいー」
「ついた」
そこで、私は目が覚めた。
孤児院の院長みたいな人が、優しく出迎えてくれる。そこで、ガロウさん人望あるなと改めて思った。そして、子供たちのいる所に行ってみた。
「ガロウ兄ちゃん、久しぶりー」
「隣にいるお姉ちゃん達はー?」
「月影兄ちゃん、ダラグ兄ちゃん、遊んでー」
「可愛いですね」
「そうね」
「チビ達、あんま遠く行くなよー」
「「「はーい」」」
私達は、子供たちが寝た後に聞いたが、どうやら、子供の誘拐が多発しているらしい。ガロウさんも、子供たちの事を気をつけて見ることにした。私も、念の為に、子供たちの事を見守る事にした。でも、何も無いといいなぁ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます