8 天使
それのからだ全体から
身長1メートルほどの人のかたちをしたそれの背中には
その見た目のせいで、フミカはそれを〈天使〉だと
おそらくこの天使も、すべらせ坊や
天使はフミカのほうに体の
天使がゆっくりと口を
(
闇の中に小さな青い光の点があらわれた。点はどんどん大きくなり、天使の口の中は青い光でいっぱいになった。
(──殺される)フミカは
天使の口の中の青い光は、青い光線となって、フミカにむかって
はげしい
フミカはゆっくり目をあけた。
(まだ死んでない?)
横をみると、廊下の
目の前にはだれかの背中があった。
(──さっきの女の子)
少女の肩ごしに
(「止まれ」のジェスチャーだろうか?)とフミカはおもった。しかしそんなジェスチャーが通用する相手には
天使はふたたび口を
(今度こそ終わった)
ふたたび青い光線が発射される。が、少女がつき出していた両手の手前で光線は
光線は床と教室側の壁を
少女は
「いったあい」
フミカが
そのあとしばらくのあいだ、二階の様子をうかがっていたが、しーんと静まりかえったままだった。天使も銀髪の少女もどこかへ行ってしまったらしい。
(はあ、ほっとするヒマもない)フミカはうんざりした。
すべらせ坊と岩男がこちらに
(ああ、今度の今度こそは本当に終わった)フミカはなすすべなくその場にすわりこんだ。
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