その2

 ノボルのメモが示していたのは、住宅街とオフィス街が切り替わる位置に建てられた、小振りの雑居ビルだった。二階より上の窓はブルーシートで覆われていて、いかにも打ち捨てられているように見える。外から覗き込んだロビーには、ポストから溢れ出たと思しき郵便物が散乱していた。

 本当にここが目的地なのか?


「少年」

 晴一の不安に、何者かの声が割り込む。

「キミが、大空晴一かな」

「……そう、ですけど」


 ふむ、と言って顎に手を当てたのは、若い女性だった。足首まで下りた長いスカートに黒いシャツ。ジージャンを羽織って、退屈そうに晴一を見下ろしている。


「明星のおっさんに紹介されたんだって? 何考えてんだろうな、あの人」

「さあ……」

「言っておくけど、キミもだからな。胡散臭すぎる話だろ、こんなの」

「僕、いや、おれも戦いたいんです。あいつの……ルミエールたちの力になれるなら」

「ふうん」


 推定大学生の女性は、値踏みするように晴一を見た。頭のてっぺんから爪先まで、無遠慮な視線が通り抜ける。最後に口元を歪めると、女性は「まあいいか」と言った。


「いいんですか?」

「良くはないぜ。多分アタシは『やめとけ』って言って、キミは『はい』って言うのが正しい。けど実際、キミみたいのは聞きゃしないだろ?」

「……おれ、結構聞き分けは良い方ですよ」

「だといいな」


 女性はビル脇の路地に入ると、裏口らしい扉を開けた。外から見た通り、ここは完全にはいびるらしい。郵便物の散乱するロビーは薄暗くて、無闇にほこりっぽかった。

 晴一は女性に続いて階段を登った。エレベーターは動いていないらしい。


 二階に上がって、廊下を進む。女性は突き当たりのドアを開けた。建て付けが悪いのか、ドア全体が軋んで、大きな音を立てる。

 部屋の中から神経質な声が飛んできた。


「うるせェぞ!」

「悪いな、爺さん」

 女性はちっとも感情をこめずにそう言うと、晴一を招き入れた。

「今日は噂の新人を連れてきたんだ。ほら」

晴一はできるだけ殊勝に見えるよう、会釈をしてからドアをくぐった。


 雑然とした部屋だった。さほど広くないのに大きな机が中心に鎮座している。それだけでも邪魔くさいのに、机の上にガラクタがめちゃくちゃに積み上げられて、とにかく見通しが悪い。足元には何がどこにつながっているのか、判別不能な配線が絡まりまくっていて、足の踏み場もない。

 部屋のどこかにいるらしい男の姿を、晴一はまだ見つけられていなかった。

 しかし――とりあえず挨拶だ。いかにも偏屈そうな年配の声だったが、そういう相手にこそ、最低限の筋を通しておく必要がある!


 晴一は闇雲な方向に挨拶を放った。

「こんにち――」


「新人だと?」

 全く見当違いの方向で、薄汚れた男が立ち上がった。

「俺ァ聞いとらんぞ!」

「ラインが来てたろー。見てなかったのかよ」

「知らん」

「じゃ、今アタシが言った。明星のおっさんがスカウトしてきた子だよ」

「あのバカ、勝手な真似を……」


 男の視線が、じろりと晴一に注がれた。晴一は半ば睨むようにして、男を見返す。

 思った通り、かなり年嵩の男だ。すすけた黒のブルゾンを羽織って、カーキ色のキャップを被っている。ぼうぼうに伸びた髭とギラギラした瞳が、なんとなく近寄りがたい雰囲気を加速させていた。


「ふン。小僧じゃないか」

 男はガラクタに足を取られながら近づいてくる。節くれだった手を伸ばすと、晴一のポケットを探る。ぎょっとして身を固くする晴一に、男は顔をしかめて見せた。

「ビビんなくても、取って食いやしねェよ。……どれ」


 男の指が、小さな装置を摘み出した。晴一には見覚えのない、基盤剥き出しの電子工作だ。短いコードが、ちょろりと外に向かって突き出している。

 装置をポケットにしまって、男は「ついてこい」と言った。


「今の、なんだったんですか」

「ああ?」

「おれのポケットに入ってたやつです。発振器かなんかですか」

「ガキが余計なこと気にしてんじゃねェよ。お前にはもう関係ねェ、忘れろ。総括すっぞ」


 男はガラクタの中から丸椅子を発掘して、晴一に押し付けた。


「適当に座れ。お前――そういや、名前を聞いてねえな」

「大空晴一です」

 丸椅子の上に腰を下ろす。足の長さが不揃いなせいで、座り心地はあまり良くなかった。

「そうか。俺ァ、ショウジ。お前を連れてきたのはユウコだ。ノボルに呼ばれたってンなら、ま、話くらいは――」


 ヴヴヴヴヴ。ガラクタの山のどこかで、スマホが震える音がした。ショウジは舌打ちして、机の上をひっくり返し始める。

 ユウコが自分のスマホを確認した。


「L-18地区だよ」

「近いな。ちょうどいい」

 ショウジはそれで発掘を諦めて、晴一を振り返った。

「バケモンが出た。お前も一緒に来い。話は現場でしてやらァ」

「それ、マジで言ってますか?」

「戦いにきたンだろが? バケモンやれるって聞いてよ」


 ショウジは壁の棚を開けて、奇妙な灰色の筒を取り出した。


「例のバケモン……なんつったっけ? ユウコ」

「ガイスルー」

「そう、ガイスルーな。めかし込んだ嬢ちゃんたち以外は歯が立たないってことになってるが、そりゃ違う。十分な火力がありゃ、フツーの武器でも無駄にはならねェ。倒すとこまではいかねェが、効きはする」

 言いながら、ショウジは幅広のベルトを晴一に放った。

「そいつをはめろ。で、そこの穴にこいつをしまうんだ。ヘルメットは好きなのを使え。壊れてないやつを選べよ」


「なんですか、これ」

 ショウジの差し出した銀色の円筒を受け取って、晴一は尋ねる。

「ロケット弾だ。いくぞ。ぼやぼやしてると、ガキ共に先を越されちまう。急げ!」


 ショウジが階段を駆け下りていく。見かけからは信じられないほどの機敏さだ。

晴一はショウジを追うようにして階段を下った。さっき入ってきたばかりの裏口には幌なしのジープが停まって、運転席にはユウコが待ち構えていた。

 くそ。何もかもめちゃくちゃだ。


「いきなりだな、少年」

 ユウコが苦笑する。

「ま、心配すんな。アタシらが下手こいても、ルミエールがなんとかしてくれる」

「それは――あんまり良い結末じゃ、ないですね」

「だよな。アタシもそう思う」


 晴一は後ろから車によじ登って、後部座席に座った。ユウコが助手席に移って、ショウジとロケットランチャーが運転席につくのを手助けする。ややあって、ジープは滑らかなスタートを切った。

 剥き出しの後部座席を、ベタつく真夏の風が通り抜ける。ビルの隙間に、巨大な影が立ち上がるのが見えた。


 ガイスルー。つまりあれが、今の晴一の敵だった。


「いいか、少年」

 助手席のユウコが言った。

「手早くやるぞ。10分足らずで本物が来ちゃうからな」

「10分……!? そんなに早いんですか?」

「そうだ。アタシらはその間に駆けつけて、ガイスルー倒して、撤収するところまでやらなきゃならない。本物と鉢合わせると面倒なのは、わかるだろ?」

「わかります」


 晴一は唇をひき結んで、ガイスルーの巨大な影を見上げる。


「……具体的に、おれは何をすれば?」

「今日は爺さんの言うことをちゃんと聞いて、無茶しなきゃいい。ガイスルーの体勢を崩すところまでやってくれれば――」

 ユウコがブレスレットに手をかざした。銀色の光が溢れて、ユウコの輪郭が歪んだ。

一瞬後、ジープの助手席から、銀鼠色のポニーテールが風になびいた。同じ色のコートが床まで降りて、星形の髪留めが輝く。


「あとはアタシがトドメを刺す」


 晴一はぎょっとして身を乗り出した。

「ルミエール……!?」

「見せもんじゃない。座ってろ」

 銀鼠色の手袋をはめ直しながら、ユウコが晴一を諫めた。儀礼用じみたデザインの手袋がギュッ、と音を立てる。

 ジープが黄色信号を突っ切って交差点を曲がった。どこをどう走ったのか、ジープは駅から程近いアーケードの真ん前に到着していた。


 ズシン。大地が震える。人通りの絶えた商店街の真ん中を、巨大な影が歩いていた。

 ガイスルー。


「行くぞ」

そう言ったユウコに続いて、晴一も車を飛び降りる。銀鼠色の背中について行きかけたその腕を、無造作なショウジの手が掴んだ。

「お前は俺と一緒だ。ここに座れ」


 ショウジは有無を言わさず、晴一を古着の吊るされたハンガーラックの影に押し込んだ。

「ユウコがやるのはトドメだけだ。切り込むところはこっちでやる。見てみろ」


 晴一は促されるまま、古着の隙間を覗き込んだ。ガイスルーは我が物顔で、アーケードのど真ん中をゆっくりと歩いている。緑色の体表に、直接腕が生えたような姿は、柑橘類を模したものだろうか。


「すだちガイスルーってトコだな、ありゃあ。あいつにブチかましを食らわして、なるべくデカい隙を作ってやるのが俺らの仕事だ。そっから先はユウコがやる」

「あいつをやるわけにはいかないんですか」


 晴一は空中を指差した。ガイスルーのすぐそばに、フードを被った人影がふわふわ浮かんでいる。昨晩コンビニにいた、あの少年だとわかった。

 おそらく今日も、あの少年がガイスルーを呼び出したのだろう。


「ガイスルーを操ってる奴を叩いた方が、いいと思いますが」

「それはダメだ」

 ショウジがかぶりを振った。

「カガイヘイムの連中には――っと。お喋りはこの辺にした方が良さそうだな。ユウコが配置についた」


 ランチャーを肩にあてがって、ショウジは晴一に顎をしゃくる。

「装填しろ、小僧」

「了解です」

 晴一はロケット弾をランチャーに滑り込ませた。ロケット弾はその名の通り、それ自身が推進剤を噴き出して自力で飛翔する。発車装置や照準装置を搭載してはいるものの、ランチャーは基本的にただの筒だ。

 素直にランチャーに押し込んでやれば、ロケット弾は問題なく装填される。


「装填しました」

「よし、少し離れろ、見つからない程度だ。後ろには絶対に立つなよ、バックファイアで死ぬからな……よし」


 ショウジが引き金を引く。ランチャーが小さな、電気的な唸りを上げた。

 ……何も起こらない。


「……不発?」

「いや、ちょっと待て――バカヤロ、弾が逆さまだ!」

「ウッ、すいません」

 ショウジが傾けたランチャーからロケット弾を受け止めて、上下をひっくり返す。

「再装填しました」

「よし。後ろには絶対立つなよ!」


 今度こそ、ショウジが引き金を引いた。


 ブシュッ! 晴一の頬を、熱をはらんだ風が打った。直後、一条の白煙が古着のベールを吹き飛ばし、真っ直ぐガイスルーに向かって伸びた。1秒にも満たない、ほんのわずかな時間。晴一には、煙がすだちの表面に吸い込まれていくようにも、見えた。

 次の瞬間――。


<ガァイ!?>


 すだちガイスルーの表面が大爆発を起こした! 炎と煙に表面を焼かれ、巨大なすだちがタタラを踏む。分厚い皮が焦げて、瑞々しい果肉が剥き出しになっているのが、地面に伏せた晴一にも、はっきりと見えた。――効いている!


<ガァイスルー!?>

「なんだ、誰だ!」

 空中の少年とすだちガイスルーが、それぞれに泡を食った。先ほどの傷が、見る見るうちに塞がっていく。

「あっちだ、ガイスルー。確認してきてよ」

<ガァイスルー!>


 ガイスルーがこっちに来る。ショウジに引きずり込まれた古着屋の店内で、晴一は次のロケット弾を手に取った。

「次、行きましょう」

「いや、もう十分だ」

「けど、ガイスルーがこっちに来ます。迎え撃たないと!」

「必要ねえ」

 ショウジは悠長な手つきでタバコを取り出すと、百円ライターで火をつけた。


「見ろ」

 焼けた紙巻の先端が、アーケードの天井を指差した。晴一は反射的に顔を上げる。安物の紫煙が、煤けたアーチに向かって立ち上っている……。


 銀鼠色の流れ星が落ちてきた。分厚いアクリル板を割って、一直線にすだちの真上へ。重力の手助けを借りて、青いヘタに拳を叩きつける。


<ガッ……!>


 巨大なすだちが大きく歪む。そして、猛烈な光。晴一には、ユウコの打ち下ろした拳が爆発したように見えた。

 しかしそれは、爆発とは全く違っていた。爆風も熱波もない、純粋な光の奔流。春めいたほのかな温もりが、辺り一帯を包み込む。

 その光の中心に、巨大なすだちが微笑んでいた。


<ヤスラーグ……>


 光の波が引いていく。ガイスルーは穏やかな微笑みを浮かべたまま、十文字の小さな爆発を起こして霧消した。きらめく粒子が、ダイヤモンドダストめいて宙を舞う。

 それが先ほど聞いた“トドメ”だったのだろう。ユウコがコートを翻して、色あせたタイルの上に着地する。


「ッソだろ……」

 晴一は少年の唇を読んだ。少年は空中に浮かんだまま、自傷気味に頭をかき回す。

「引退したって聞いたんだけどな」

「そりゃ間違ってないな。戻ってきたってだけで」

「ッチ……」


 晴一と“ブラック”は、奇しくも同時に舌打ちした。

晴一には理解できなかった。ユウコは何を悠長に喋っているのか? すぐそこに、敵の幹部が隙を晒しているというのに!


「ま、こんなモンだ。わかったか?」

 ショウジが身をかがめて、ショルダーランチャーを背中に担ぎ上げた。帰り支度を始めているのだ。

 晴一には理解できなかった。だから、ショウジの腰に手を伸ばした。

 ほんの一瞬、ショウジのベルトに黒い銃把が見えたような気がする。晴一の考えが正しければ、老人は拳銃を差している。


「アッ、おい――」

 困惑から怒りへ。ショウジの表情がゆっくり移り変わるのが、視界の端に見えた。まず冷たい感触があって、それからずしりとした重量が手のひらに移る。ショウジが差していたのは、小型の自動拳銃だった。

 晴一は踵を返して、全身を路上に晒した。少年が彼の姿を認めたのがわかった。


 だが、もう遅い。


 拳銃を握った右手に、左手が追いつく。右手で指差すように照準を定め、絞るように引き金を引く。

バン! スライドがブローバックして、薬莢が飛んだ。軽い反動が腕に伝わる。少年の表情が驚きに歪んだ。晴一は続けて二度、更に引き金を絞った。短い銃声と、焦げたような硝煙の匂い。

 三発の銃弾は、間違いなくブラックの胸をえぐったはずだった。


「ンだよ、てっぽうか。脅かしてくれちゃうよな」

 だが、少年は全くの無傷だ。幼さを残したその瞳がせせら笑う。

「新しい仲間は、ずいぶん頼りになりそうじゃないか。ま、せいぜい仲良くしなよ……」


 それを捨て台詞に、ブラックは煙のように姿を消した。昨晩と同じに、撤退したのだろう。

 晴一は構えたままだった銃を降ろし――ショウジの拳を、まともに受けた。


「このクソガキ!」


 視界に火花が散って、晴一はタイルの上に尻餅をついた。口の中のどこかを切ったらしい。舌の上に血の味が広がっていく。握りしめた拳銃がもぎ取られた。


「ッたく、ノボルの野郎……人手を寄越したと思えば、手癖の悪ィクソガキじゃねえかよ。ふざけやがって……」

 悪態を吐くショウジの目が、すっと細まった。何かが疳に触ったらしいとわかった。

「なンだ、その目は」

「なんでもねえよ」

 晴一は血混じりの唾を吐き捨てる。それがますますショウジの神経を逆撫ですることは、重々承知していた。


「テメエが何をしたか、教えてやろうか」

 ショウジが拳銃を持ち上げかける。その銃身を、銀鼠色の手袋が抑えた。


「ちょっと落ち着け、爺さん。……少年も、挑発するんじゃない」

「挑発なんかしてませんよ」

 ユウコはため息を吐いた。

「本当にそう思ってるなら、明星のおっさんは判断を間違ったことになるな。ちょっと頭を冷やせよ。爺さんもだぞ」


「……」

 ショウジは罰が悪そうに、拳銃をベルトに押し込んだ。

「俺ぁ、先に車に戻っとる。頭が冷えたら来い」

「オッケー、わかった。……少年、立てるか?」


 ユウコが手のひらを差し出す。

視線を背けて、晴一はぼそりと言った。

「……当たったと思ったんですが」

「当たってたよ。キミの狙いは正確だった」

 ユウコは目を細めて笑った。

「カガイヘイムの連中に、フツーの攻撃は効かない。弾丸も爆風も、連中の体を素通りしちまう。位相がズレてるらしい……って言って、わかるかな」

「……なんとなく」


 晴一は垂れてきた鼻血を拭った。

「だからガイスルーが必要ってわけですか」

「そうそう! 勘がいいな」

 ユウコの手が、晴一の腕を掴んで強引に立ち上がらせた。

「あいつらは、人間の感情を素にして、ガイスルーを生み出せる。それで、自分たちの代わりにめちゃくちゃやらせる。今日みたいにな」


 銀鼠色の指先が、宙を舞う粒子を示す。

 きらめく粒子は何かに導かれるようにして、青果店の軒下に吸い込まれていく。すだちを並べた台の向こうで、誰かがみじろぎする気配があった。ガイスルーを作るために、店員が利用されていたのだろう。

 それと同時に、世界の輪郭が歪んだ。昨日のコンビニと同じだ。晴一が目をこすった隙に、破壊され尽くした商店街の街並みは何事もなかったかのように蘇っていた。


「ま、アタシらがやっつければ、万事元通りってわけだ。……車のトコまで、行けそうか?」


 正直に言えば、晴一はまだ、ショウジと顔を合わせたくはなかった。この商店街はよく知っている。ユウコの質問にかぶりを振って、自力で帰ることは十分に可能だった。

 だが、それを選ぶつもりはなかった。


「ええ」

「そうか」

 晴一がうなずくと、ユウコはまた目を細めて、変身を解いた。銀色の光と共に魔法少女は消えて、若い女性が姿を現す。


「まあ、爺さんはああ言ってたがな。アタシは嫌いじゃないぜ、ああいうの」

「そりゃどうも」


 ユウコに背中をどやしつけられて、晴一は顔をしかめた。

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