第4話
「ねえ見てよ!ハウト列車の後ろが燃えてるよ!」
「え、」
大きくカーブをする列車の後方が窓から見えた。それはなんと彗星の尾のように燃えていたのだ。この列車は彗星なのか?それとも隕石のようなものなのか。じゃあこの列車は彗星列車だな。って何を言っているんだ僕は。
もうどれくらい時間が経っただろうか、静かな車内に突然、アナウンスが鳴り響いた。
『間もなく、地球に到着します。お出口は〜』
やっと!やっと帰れるんだ。よかった、ずっとこの広い宇宙の中をさまよう羽目になるのかと思っていたが、いや、ミラと2人だったらそれでも良かったか?でも食料やら布団やら、あとはお風呂だってないじゃないか。何を考えているんだって、そんなことよりボクたちは帰れるんだということが嬉しかった。
「おい、ミラ!聞いたか?帰れるぞ!」
そう言ってミラの方をみた。だが、僕が思っていた表情と彼女の表情のギャップが僕の喜びの感情を一気に不安にさせた。
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