第5話 ①

5 「自然に親しみ」とは


①幼稚園教育要領や保育所保育指針の中の「環境領域」に「自然」という用語があったことを思い出した向日葵は,ダンボールの中に入れてあったものを引っ張り出した。


 環境領域の「自然」は,草や木,花,蜘蛛の巣,土,生き物,風,季節の変化などで,動植物が中心のようだ。とにかく,向日葵の期待していた,「自然とは何か」の具体的な言葉はなかった。保育者自身が考えることなのだろう。


 小学校教員になった向日葵も自分で考えなければならない。学習指導要領や指導書などに書いてなくても,自分で調べたことの総意が自然なのだ,そして,学習によって,「自然とは何か」が変わるのだろう。


 保幼のように動植物と触れ合うだけでなく,その奥を向日葵は知りたくなった。小学校の理科は,幼保の環境領域をどうつなげていくかの大事なところ,ここを知りたい。

(お父ちゃん,小学校理科は,公園で遊ばせれば,「自然に親しむ」ということではないようです,理科の目標の最初の一語で頭がくるくるまわっています)

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