まよねーず

「まよねーず」


僕の中には何もありません。空っぽの空っぽで真空状態、キャンバスになるほどの白もない空白。自信を持てと君は言うけれど、自信はあります。僕には何もないとの大きな大きな矜持。世界を呑み込むほどの空虚さ傲慢不遜、君の言葉は矮小なんです。暗くて暗くて透明なんです。深海よりも深い深い。海水よりもしょっぱいしょっぱい。海月のように漂う君の言葉、痛くも痒くもありません。僕の虚空は花を生けるのに丁度いいんです。ドライアイ、水はありませんので。枯れているのは世界の方です。

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