感情が言うには
※今回のはほんとに勢いで書いたので文章が前回にもましてめちゃめちゃです。文法は消失しました。
私は私のことを、狡くて卑怯で臆病で悲観主義で、ひどく滑稽で可笑しな人だと思う。人ではないと思う。けれど人だと思う。
私は人に成り得ないと感じて、しかし人を象って、それ以前に人らしくなく、限りなく人に近いと思った。
矛盾している?
可笑しな話だ。可笑しい。実におかしい。
生物学上では人を語らずをえないが、私の内側は人を騙っている。私は人だ。人だった。人間だった。人間らしい人だったはずだ。そのはずだった。きっとそうだった。
頭が可笑しくなりそうだ。元から可笑しい。その通りだ。
感情を述べ表すのは苦手だった。
自分の声が誰かに届くこともせず、思い切って言ったことが他人にとってはどうでも良い事だった。重要だった。違った。
それが私を絡めて留めて幽閉している。気がする。気がするだけだ。それは私の主観であって、客観的な意見ではない。あったのは事実だけ。
事実を述べるのは簡単だった。あったことを言うだけ。言葉に出すだけ。簡単だ。だって言うだけだ。それだけ。
感情も同じはずだった。感じたことを言うだけ。口にするだけ。思うだけ。それだけ。たった、それだけ。
それだけのことが、できない。
息が詰まったようで、声が出なくて、泣きたくなる。叫びたくなる。黙りたくなる。
私が何を思ってるのかがわからないのだ。
自分のことなのに、分からない。解らないからどうしようもない。判らないことを言えと言われても、そんなの嘘をつくしかないじゃないか。
違う。
本当はわかっている。何を思ってるのか、ちゃんとわかる。わかってるはずだ。ただ、その思想を否定されるのが嫌で、周りに合わせてたのだ。日和見主義で過ごしてきた。八方美人で生きてきた。
そうしたら、わからなくなってしまったのだ。
どうやって自分の意志を述べたらいいのか、わからなくなってしまった。何かを言おうとしたら、涙が溢れそうになる。泣きたくない。意思とは違う。泣いてるところを見られたくない。泣き虫で弱虫だと思われたくない。いやだ。
大勢の前に立つことが苦手だ。面と向かって人と話せない。適切な表現がすぐに出てこない。伝えたいことがまとまらなくて何も言えない。
言葉を音にすることに、得体も知れない恐怖を感じる。
文章を書くことが得意だ。手紙を書くのも好きだ。読書も好きだった。趣味の程度で物語を綴ることだってした。詩を書くことも、詞を作ることもした。言葉が好きだった。同じ音の言葉でも、漢字の表し方で受け取り方も変わってくる。そんな言葉を綺麗だと思った。
だから、人と話すことよりも手紙を交わす方が良かった。
少しの声のふるえ、目線、間のとり方、音の高さ、表情、手の動き、その場で自分が発する全てが感情を伝える。隠したい思いがあっても、全てを繕えない。
感情を察せられるのは、好きじゃない。思ってることを察するのは必ずしも良いとは言えない。そうやって傷ついてきたのだ。好きじゃない。好きになれない。
人の目が怖い。目を見ることが怖い。恐ろしい。
全てを見透かされてしまいそうで怖い。怖くて仕方がない。けれど人の声が好きだった。話すのは好きではないけれど、聞くのは好きだ。矛盾している。
私は聞き上手じゃない。話し上手でもない。
どうやって人と会話をしようというのか。
間が悪く、人と同じタイミングで話し始めては謝る。言葉が多くて言いたいことの本質が伝わらない。
大勢との会話に、混ざれない。
こわい。人がこわい。
臆病者だ。怖がりの、弱者だ。
人でなしだと、そう思う。
私の心情を表すのに、必要な言葉が多すぎる。足りなすぎる。ただ、今の私が持ちうる限りの言葉で表すとするならば、それは
黒くてどろどろとした、澱のような、失望と孤独、罪悪感と諦念、不安と、「かみさま」への歪んだ尊敬、そして、空虚を煮詰めて固めて、自嘲で飾り付けをした
そんな感情だと思って。
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