最終話 プロローグ・的な・エピローグ!!!
◆ ◆
「おら
「っせーな! やるよやりますよ! だーもうやる気でねえ、休みにしろよ」
「この年になって
「風紀に入ったてめーを恨め! さあキリキリ動くぞ! この後終業式の
やっと全学年全クラス分の机といすを運び終えた
「お疲れ様。
「あ、
「
「あ、もちろんです」
「
「わ、いいんですか? ありがとうございます」
「……終わるね。一学期」
塩飴を口にしながらサクラ。
夢生が
「……すごいですね。その。
「心配ないわ。彼らはもう、今回の件を地下の
「(どうなってんだこの世界)……それにまさか、学期末の暑い時期を
「
「そうですね。レピアがくる以前は、ずっと自分を押し殺しているばかりで。二人がいない
「……『
「……ありがとうございます。きっと先輩が、色々動いてくれたんですよね」
「――いつかも言ったけど。私はまだ、迷ってる。君を
「……僕の『力』は消えたわけじゃない。完全にコントロールできている自信もない。当然のことだと思います」
「……もし、私が君を
「……風ちゃんを、
「まねる?」
「僕にはまだ向き合えてすらいない、大きな『罪』があります。もし生かしてもらえるなら……今後この人生すべてをかけてでも『罪』をつぐなっていきたい。たとえ灰田愛を
「……
「それが僕の『
「……そう」
サクラはそれ以上、何も言わなかった。
だからきっと必要なのだ。
彼以外に、彼を
「……
「え?」
「君が再び『魔』に
「……
「それでなくても――君の周りには
「え゛、」
「さっそく他の女
ばさぁ、と。
夢生の前でスカートが広がり――――視界が真っ赤なT バック一色に、染まる。
天使のキックが夢生の顔面に命中した。
「ほぼご?!?!?」
「ったく! ホントちょっとガッコ空けただけですーぐ内なるインキュバス出しやがるんだからこのむっつりスケベは!!」
すっころんだ夢生。
それを見下して――いやほとんど突き出した乳で見えてはいない――笑う、ウェーブのかかった
口のキャンディをカロリと鳴らし。
少年の天使が、帰ってきた。
「――レピア!!?」
「……ただいま! ガッコ終わる時間だからいるか
「も、もう大丈夫なの!?」
「いや、大丈夫ってか、身体はどうもないっつってたでしょ。アタシが
バキバキにネイルを
「
「ッ!?!?」
ぐぐぐ、とどこか必要以上に体を寄せ、隣のサクラをはねのけるようにして夢生に近付くレピア。
女の子の香りが少年の鼻をくすぐり、あっという間に赤面させる。
悲しき男のサガである。
だけど今は、そんなことよりも。
「マウント
「よかった」
「あん??」
「戻ってきてくれて、よかった」
「ちょ――なにその満面の笑み。アタシのこと好きすぎか?」
「かも!!」
「ひぇっ??!?」
「おかえり、レピア!」
「ッ……ふいうちむーめ。――いなくなるわけないっしょ。アタシはあんたのキューピッドちゃんなんだから」
「……そうだね。そうだったね!」
「
『!!』
夢生がパッと顔を明るくして、レピアがゲッと顔をしかめて振り返る。
そこにいたのは、レピアとは対照的にカッチリと制服を着こなす委員長スタイルの少女。
「
「
「みみとれるとれる!?!??!??!」
「ハ! 付き合ってもないくせに『
「おぼこ
「なッ……?!」
「たいたいたい?!?!?」
耳を引っ張りながら夢生の顔を引き寄せ、
「ッむー、マジでやめといた方がいいわよコイツあんたと仲良くなりだしてドンドン性格ユガんでってるの気付いてる!?」
「だって初めてなんだもの、ちゃんと恋愛するのなんて。私も知らなかった私が色々見えてきて――あぁ、だから
「お前ぜってードSだわ!!!」
「だからその時は、しっかり助けてくださいね。私
「ッッッ!!!!………………ええ。むーがフラつかないよう、つきっきりで世話してやりますとも。あんたが
「――――」
「ねえちょっと、久々に会ってそうそうケンカ――」
こめかみに
二人の少女が恋に燃え、笑いながら火花を散らす。
『なんで笑うの』
「いや、なんというか……うれしくって。色々あるけど、僕は結局――――風ちゃんともレピアとも、
『――――』
「あれ?」
(……それはさすがにアウト。
銃口が、拳が同じ方向を向き。
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