第141話 投手運用
結局は覚悟の問題であったのか。
この試合に限らずアナハイムは、大介を敬遠することがあまりなかった。
あったのはランナーが二塁にいて、一塁が空いていた場合。
それもまだ試合は序盤で、ここからどう動くかは分からない場合である。
大介の場合は下手にランナーに出すと危険だが、前の塁が埋まっていれば、その足を活かすことも難しい。
なのでその場合は合理的に敬遠もしていたのだが、これをメトロズはしっかりとターナーの打席でやってきた。
ターナーの決定力は大介ほどではないが、それでもしっかりと避けられる危機は避けた。
対してアナハイムは、勝負する状況だからと、無理に勝負をしていなかったか?
「まあ俺の責任にはならないからいいんだけどな」
その言葉の内容と口調が、全く合っていない樋口である。
日本の野球の場合は、特にプロ野球であるなら、打たれたならばキャッチャーの責任とされることが多い。
だがMLBにおいてはまず第一に指揮官の責任で、そして次にピッチャーの責任だ。
あくまでも選手たちは駒であり、責任は采配を取るものに存在する。
さらに言うなら樋口は事前のミーティングで、もっと申告敬遠は積極的に使うべきだと発言している。
ただそこは、日米の野球に対する、価値観の絶対的な違いがある。
アメリカの野球は、バッターにホームランを打ってほしい野球なのだ。
もちろんピッチャーが勝負し、バッターを打ち取ったなら賞賛は浴びる。
しかしチャンスにおいて単純に敬遠するなら、ブーイングを浴びるのだ。
樋口としては勝てる試合に負けるというのは、フラストレーションがたまる。
レギュラーシーズンでは合理的に考えていたし、ポストシーズンでもワールドシリーズに入るまでは、有能であったはずの指揮官たちが、途端にポンコツ化している。
それがワールドシリーズだと言われれば、もうなんとも言えない話ではある。
ただ無理に大介と勝負しようとするのは、樋口からしても他の理由が思いつく。
「うちの首脳陣はお前を基準にして、他のピッチャーまで計算してないか?」
直史が悪いわけではない。
ただ直史に、原因があることだ。
「あるあるー」
日本語の分かるアレクが、気軽に同意していた。
アレクは高校時代に、岩崎が直史への、コンプレックスとプライド、そしてチームへの貢献というものの中で、複雑に悩んでいたことを知っている。
本人はラテン系の明るさを失わないが、他人の負の感情もしっかりと理解しているのがアレクなのだ。
アレク的には強い相手との勝負は避けて、他の相手を確実に倒すことは、悪いことではない。
最終的に勝つことを目的とするなら、むしろ積極的にそうするべきなのだ。
だがピッチャーというのは面倒な生き物だ。
アレクが知る限り、強打者を相手にあっさりと勝負を避けるのは、武史ぐらいしかいない。
もっとも武史の場合、勝負を避けなければいけないほどのバッターは、ほとんどいなかったのだが。
今日の試合は最後まで、勝てるはずであった。
ただ樋口も妥協した配球をしてしまった。
大介に打たれたことは、さすがに自分の責任だとは思わない樋口である。
あの状況でまだ勝負するというところで、逆転弾は覚悟していたのだ。
しかしその前の代打を打ち取っていれば、大介との勝負はなかった。
データが少なかったとはいえ、そちらの方は樋口のミスだ。
インハイのボールは、決して悪いボールではなかったのに。
(まだ若かったけど、メジャーリーガーだもんな)
この状況に代打として出たのだから、もっと慎重に組み立てるべきであった。
だがそういった反省は、もう終わらせてしまおう。
一日の移動の後、ニューヨークで決戦が行われる。
メトロズはリーチをかけて、アナハイムは次の試合を絶対に落とせない。
直史が大介を打ち取るのにあれだけ消耗したことを、メトロズは気付いているだろうか。
インタビューの時の態度や、また今日の九回でも出てこなかったこと。
直史が万全ではないことは、悟られていると考えてもいいだろう。
問題は第六戦をどうするかだ。
メトロズが武史を出してくるなら、こちらも直史を使うしかない。
そもそもリーチをかけられているので、選択肢はないとも言えるが。
第四戦ほどに消耗した状態にさせられれば、直史でもさすがに、第七戦では連投は出来ない。
おそらく何点かは、大介以外からも取られることを覚悟するべきだ。
そしてそれは直史がどちらの試合に投げても、同じことが言える。
首脳陣がどう考えるか、それに少しでも口を挟めるのは、樋口だけである。
自分が投げていない試合で負けても、それは仕方がないことである。
直史はそう割り切ろうと考えているが、割り切ろうとしている時点で、割り切れていないのだ。
直史が純粋にやらなければいけないことは、大介と対決すること。
そしてやりたいことは、大介に勝つことだ。
ピッチャーとバッターの戦いで、勝敗をどう決めるのか。
単純にヒットやホームランを打たれないというだけでは、決めるのは難しいだろう。
ならばその試合に勝てばいいのか。
だが味方の援護があれば、直接対決では負けても、試合には勝つことが出来る。
それでも何かのラインを引くなら、最終的なチームの勝敗で決める。
そして自分が投げていない試合では、負けても仕方がないとするのか。
直史はそこで割り切ることが難しい。
高校時代は純粋に、とにかく一度も負けないことを考えていられた。
大学時代は自分の投げている試合だけは、負けないように投げていた。そこに喜びはなく、一種の契約であったからだ。
ならば今、直史はなんのために投げるのか。
価値観の違うこのアメリカの大地では、チームの勝利がそのまま自分の喜びにはならない。
だがチームの敗北は、自分の悔しさにはなる。
つくづく面倒な性格をしている。
少しでも関わりを持ったら、ある程度の身内意識が生まれてしまう。
そして直史は基本的に、身内を守ろうという意識が強い。
アナハイムではまだ二年目の直史だが、チームメイトの多くとは二年目の付き合いであるし、樋口やアレクは敵でも味方でも身内意識がある。
戦う相手であるメトロズには、それこそ実弟と義弟がいるわけであるが。
マンションに戻ってくると、ツインズたちは瑞希と一緒には戻ってきていなかった。
なんでも大介の泊まっているホテルで、一家で川の字で寝るつもりらしい。
「川の字じゃないだろ」
直史のツッコミは普通すぎて面白くない。
メトロズのホテルは知らないが、アナハイムの場合もサブの寝室などがあるホテルを取るので、無理なわけではないのだろう。
明日は移動日となって、ニューヨークへ。
そして残りの二戦が行われる。
この二戦は、瑞希も子供たちを連れて、ニューヨークに向かう。
さすがに明史はまだシッターに向かせて待機であるが、真琴は父親の投げる姿に興味津々らしい。
生まれた時の心臓の疾患から、今ではもう信じられないぐらに動き回る真琴。
直史としてはもし男の子でも、プロ野球選手などという道は、オススメしない職業であるが。
明後日までに、自分が回復しているかどうか。
もし回復していなければ、第六戦はヴィエラが投げることになるだろう。
元々中二日で投げるというのが、無茶だという話にもなる。
ただメトロズが武史を第六戦に出してきたら、圧倒的にメトロズが有利になる。
一気に優勝を決めたいと、メトロズが思っているかどうか。
どちらにしろ決めるのは直史ではない。
そもそも体調が戻らなければ、どうしようもないのである。
翌朝、目覚めた直史の体調は、ほぼ元に戻っていると思われた。
本当に戻っているかは、投げてみないと分からない。
こういう時にはマンションではなく一戸建てだと、投げるスペースが取れていいのかな、とも思う直史である。
受けてくれる相手がいないので、どうにもならない。
壁に向かって投げても、本当の調子は分からないのだ。
ニューヨークに行ってから、ホテルの庭なりジムなりで、考えればいいかとは思う。
ただどのタイミングで、登板を告げられるかが問題だ。
空港から専用ジェットでニューヨークへ。
やはりこちらはもう、それなりに寒いなと思う直史である。
飛行機の中では、樋口はデータ分析をずっとしていた。
第五戦でホームランを打たれた、あの代打についてだ。
一年でルーキーリーグから上がっているだけに、打力には定評があるらしい。
ただMLBに適応できないとしたら、それは変化球が問題だ。
ピアースの変化球なら、おそらくどうにか抑えられたはずなのだ。
それで外したはずのボールを打たれているので、やはり研究が不充分だったと思われるのだろう。
追い詰めたからこそ、底力を発揮されたと言うべきか。
野球は逆転のスポーツなのだとは言える。
昨日の試合も九回の裏、メトロズは敗北の直前にどうにか踏みとどまった。
そしてそこから、一気に押し返した。
空港で見た首脳陣の顔は、これまでよりもずっと厳しかった。
冷静になれば直史の投げた以外の試合では、下手に勝負を仕掛けて、打たれて失点というパターンが多すぎる。
もちろんちゃんとしとめていることも多いのだが、決定的な場面では打たれているのだ。
ワールドシリーズにおいて、ピッチャーとバッターの対決というのは、もちろん見ものなのである。
対峙した二人が、わずかな距離で勝負する。
野球において、もっとも緊張する時間。
他の止まらない球技と比べると、観客はどこで注視したらいいかが分かる。
なので野球が好き、という人間も多いのだろう。
一番の見せ場を、観客から奪ってしまう。
視聴者からも奪うし、選手たちからも奪う。
下手に勝負を避けまくって勝つぐらいなら、勝負して負ける方がまだ、印象がいいというのがポストシーズンだ。
ただそれにしても、大介は打ちまくっていて、昨日などは四打数の三安打であったのだが。
レギュラーシーズンであれば、勝負に徹して素直に敬遠できたのだ。
それをバッテリーに判断を任せて、打たれてしまっている。
第六戦は避けられる場合なら勝負は避ける。
方針を徹底して、最終戦までもつれこませる。
だがそれで大丈夫なのか。
直史をどちらの試合に先発させるか。
常識で考えれば、中三日になる最終戦だ。
だが第六戦で負ければ、第七戦はないのだ。
メトロズの打線が相手となると、わずかなリードでは安心できないのは、既によく分かっていること。
第六戦に投げてもらう。
中二日であるが、第四戦で投げた球数は少ないので、どうにかなるであろう。
直史の消耗しているのは、球数を投げることによる体力や肩肘ではない。
そのあたりも理解していない首脳陣であるが、そもそも直史が規格外なので、そこは仕方のないところもある。
もっとも一番ピッチャーの状態を把握していないといけないオリバーが、ナオフミストになってしまっているのも問題なのだが。
ニューヨークに到着後、夕食までは自由行動だ。
だが直史は樋口を誘って、近くの投げ込みが出来る場所へとやってくる。
樋口としては車の中で、前日の自分のリードについて直史の意見を求めたりもする。
どうにかホームランだけは防ぎたいという意思。
樋口がそう思ってしまっていることが、かえって相手の読みがやりやすくなっているのかもしれない。
敬遠という選択肢がないのは、それだけリードのパターンが減ってしまう。
だがやるならばもっと徹底的に、相手にも敬遠の可能性を感じさせるべきではないのだろうか。
勝負をしないという空気を作って、そこから勝負をする。
直史のやっている、ボール球でストライクを取るのと、原理的には同じか。
チームが勝つか負けるかは分からない。
正直なところアナハイムとメトロズのチーム力を考えると、現時点でメトロズが有利になっていると思うのだ。
それでも直史がするべきいは、チームを勝たせること。
第六戦に投げて、さすがに第七戦の先発はともかく、リリーフはあるぐらいに考えておかないといけない。
リリーフをする場面とは、即ち危機的な場面か、リードした残り数イニング。
直史の場合はゴロはそこそこ打たれるため、ランナーをためた状況では使われにくい。
とにかく第六戦、投げることを考えながら、調整をする。
キャッチボールから始めたが、30球ほどを投げて、微調整は完了した。
メカニックの問題はない。コントロールは完全にいつもの調子だ。
あとは重要なのは、感覚がどうなっているか。
大介との対戦で、あまりにも脳を酷使しすぎた。
そこまでしてアナハイムに流れを呼び込んだのに、第五戦は追い詰めていながら逆転負け。
直史がノーヒットノーランをやってしまったため、他のピッチャーも調子に乗ってしまったのかもしれない。
だが樋口は冷静に、敬遠するようにと進言しているのだ。
とりあえず肉体の調子は問題ない。
本番でどれだけ深く潜るかは、状況次第である。
アナハイムのリードがある程度多ければ、大介に打たせてしまってもいい。
点は取られても決定打を打たれないのが、ピッチャーの仕事である。
エースの投げる試合は負けないのだ。
「調子はいいみたいだな」
「少なくとも元には戻った」
「そうか」
ベンチに座りながら、二人で会話をする。
「去年は先にリーチかけてたんだよな?」
「ああ、ヴィエラが一つ勝ってくれてたから」
「MLBの価値観は分からん」
いまだに怒っている樋口であるが、言葉に込められた感情には、かなり落ち着いたものが感じられた。
「それがMLBと言われればそれまでだけどな」
「まあ二打席目は敬遠出来たし、絶対に勝負するというわけでもないんだろうが」
樋口としては、自分の裁量で勝てる試合なら、やはり勝ちたいのは本当なのだ。
ワールドチャンピオンという称号。
別に樋口は、そんなものがほしいわけではない。
だが自分の力の及ぶ限り、勝てる試合は勝ちにいく。
そこで足を引っ張られているという感じはするのだろう。
高校時代の春日山の監督は、良くも悪くも全部樋口に任せていた。
なので少なくとも、足を引っ張ることはなかった。
大学では辺見の采配で、勝利も優勝も逃したことがある。
だが自分の責任ではないと、樋口は割り切っていた。
NPBの試合は、おおよそ首脳陣との相性が良かった。
そのためレックスは、クライマックスシリーズからの日本シリーズ進出はともかく、ペナントレースは六連覇という、ここしばらくでは最強クラスの結果を残せたのだが。
直史は考えるのだ。
やはり樋口は、采配を取る側に向いていると。
もっとも樋口はプロでは、長くやるつもりはない。
MLBでは稼ぐだけ稼いで、引退すれば上杉の補佐をする。
逆に言うと上杉が引退すれば、その時は樋口も引退する時なのだ。
あるいは今年と来年、直史がいなくなれば、樋口としてもその能力を全力で発揮するような、ピッチャーはいなくなる。
ただMLBでの年俸は高く、先のことを考えていても、金は稼いでおくにこしたことはない。
あと五年ほどやれば、MLBの年金も出るようになる。
キャッチャーというポジションは比較的選手生命が長いので、バッティングが衰えない限りは、樋口は戦力になるだろう。
プロを引退してからが、樋口の本当にやりたいことの始まりだ。
それは直史にも共通しているのだが。
夕食を終え、ミーティングに入る。
その前に首脳陣は樋口も読んで、自分たちでミーティングをしているはずである。
第六戦の先発は直史。
中二日で投げることになる。
ここでスターンバックについても話された。
チームに同行していないので、おおよその状況は想像できていたが。
保存療法ではなく、トミージョンを受けるとのこと。
現在ではアメリカなら、高校生でもトミージョン手術を受けることは多い。
むしろ肘をやってしまったら、一日でも早く手術をし、一日でも早い復帰を考える。
ただ今年でFA権を取ってしまうスターンバックは、次にどういう契約を結ぶのか。
おそらく大型契約は結べないだろうな、というのが大方の予想である。
チームとしてはスターンバックの詳細なデータを持っている。
なのでスターンバック側の代理人の主張には、そのデータによって反論することが出来る。
おそらくスターンバックが、アナハイムに残らないということは、既に分かっていた。
だがこのポストシーズンで、ここまで好投してきた。
それで結果がこれというのは、あまりに悲しいことである。
安くても複数年契約で、再来年に価値を示すべきであろう。
ただしシビアに考えるアナハイム相手では、契約の可能性は低い。
残りの二試合、先発は直史とヴィエラ。
そして普段は先発の投手陣も、全員ブルペン待機を基本とするような、そんな状況になっている。
あと一度負けたら終わりなのだ。
なので消耗していても、一番期待できるピッチャーを出すのは間違いではない。
問題になるのは、メトロズがどういう先発を使ってくるかだ。
投げてくるとしたら、武史とウィッツのどちらかである。
レギュラーシーズンでは厳格にローテーションは守られるが、ポストシーズンではその枷をなくして、誰がどの順番で投げるかは分からない。
おそらく登板間隔から、第六戦はウィッツが投げてくる。
だがもしも武史が投げてくるなら、直史は一点もやらないピッチングをしなければいけない。
ただメトロズにしても、武史をどう使うかは、重要なポイントなのだ。
レギュラーシーズンもポストシーズンも、武史は無敗。
しかしさすがに直史と当てれば、相手が悪いということになる。
スモールベースボールを使えば、アレクと樋口の打順で、決定的なチャンスは作れるだろう。
そこでどうにか一点を取るのだ。
直史は第七戦も投げるつもりではいる。
だがもしも第六戦で、一点も許さないほどのピッチングを期待されるなら、消耗が大きくなりすぎるだろう。
どちらに武史が投げてくるにせよ、直史としては味方の援護がさすがに必要になる。
そして直史以外のピッチャーでは、メトロズを一点以内に抑えるのは難しい。
わずかなチャンスを見逃さないように。
そして相手のわずかなチャンスも、しっかりと封じてしまうように。
アナハイムのミーティングは、そんな感じで終わった。
樋口を招いて直史は、首脳陣の間のミーティングを確認する。
さすがにここまで逆転を許して、敵地ニューヨークではあるが、アナハイムも大介を敬遠することを考えたようである。
樋口に言わせると、もう遅すぎる判断だ。
もしもワールドチャンピオンになれないとしたら、それはベンチの采配ミスである。
もちろん正捕手である樋口は、そんな采配批判を他の選手の前では行わない。
ただ直史相手には、本当に遠慮がない。
「第六戦は勝てるかな?」
「それは勝てるだろうが、問題は第七戦だろう」
第六戦に武史が投げてきたら、おそらく直史も第四戦のように、一点も許さないピッチングが必要になる。
すると第七戦で、リリーフでも短いイニングを投げるという、事前の予定は使えなくなるかもしれない。
第七戦に武史が投げてくるなら、終盤までにはメトロズに、ある程度の点差をつけられてしまっているかもしれない。
ならば直史がどんなピッチングをしようが、もうどうしようもない。
せめてどちらかが分かれば、心構えは出来る。
だが現時点では、まず明日の相手の先発を見てから、どう投げるかを決めなければいけない。
ウィッツが先発してくるなら、アナハイムは絶対に先取点を取ってほしい。
ある程度の点を取られてでも、最終戦に投げるために、消耗を少なくしておく。
ぎりぎりの戦力の運用で、メトロズに勝つ。
ニューヨークの夜は更けるが、眠れない者はそれなりに多くなりそうであった。
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