独り言 清瀬さら

 パタン、カチャッ。

 チェーンもかけて、戸締まり完了。

 部屋に戻って、寝室に。

 お布団を敷いて、ボフッとそこに倒れた。


 棚部たなべ君とご飯を食べた。


 嬉しかった。


 棚部君と約束した。またご飯を一緒に食べること。


 もっと嬉しかった。


 思い出すと、ニヤニヤしてしまう。


 彼と初めて会ったあの日。

 今にも死にそうな感じがしていた。

 でも、なんだか、放っておけないような感じもした。

 だから、話したのだ。

 嫌なら直ぐ立ち去る所を、私はしなかった。

 立ち去らなくて正解だった。

 だって、隣の隣にいるんだもん。

 隣同士よりも、1つ部屋を挟んでいる、この距離感が絶妙なのだ。

 彼はどんな人がタイプなのだろう。

 オタクの私、どうかな?

 今は、距離を縮めることから始めよう。

 もし、他に彼のことを好きだという女の子がいたとしても、気にしない。

 私は年上のお姉さん、なんて胸を張れないけど。

 学年が1つしか違わないんだから、偉そうなことは言わない。


 さて、お風呂にしようかな。

 あっ、私、肝心なことを忘れていた。


 あとで、連絡先交換、しよっと。

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