第3話



 「おぉ!こんな夜分にどうしたのだ!我が娘よ!」



 「どうしたのよ!リニャーサ!」



 父親と母親は心配をしてくれてハグをした。2つ下の妹、メニャーサも心配した様子だ。



 「お、お姉さま?どうなさったのですか?」



 「ごめんなさい。大事な話があって…」



 そして、ムローラのことについてを家族皆に話した。

 すると、母親と妹は悲しんだ表情をして、父親は怒った様子を見せた。



 「なんということか!あの男は!どうかしている!話していれば良い男であったのに、そこまで最悪な野郎だとは思わなかった!」



 「嘘でしょう。#ムローラ__あの子__#、とても良い子だったのに…どうしてこんなことをしちゃうの……」



 「ムローラさん……そんな人だったの?」



 「ごめんなさい。信じられないかもだけど、本当なの…そして、家を追い出されて、途方に暮れて来ちゃった。」



 「お前が謝ることではない!我が娘よ!行く宛も無いのだろう。しばらくは、ここにいなさい。働く必要も無い。休みなさい。その心の傷が癒えるまで、ゆっくり休むことだ。」



 「ありがとう……お父さん、お母さん、メニャーサ……」



 やはり家族は優しかった。とにかく、今後どうすれば良いのだろうか。だが、この一件でだいぶ人間不信になってしまったかもしれない。これがトラウマになり、男性を愛せなくなってしまったらどうしよう。



 そんな不安もあったが、とにかく今は休むこと。なるべく不安な様子や表情を見せないで、家族に心配されないようにしよう。



 「とりあえず、もう寝なさい。こんな夜遅くに動き回って大変だったろうに。」



 「うん。そうする……」



 「おぉい。#執事__ランヌ__#、一部屋余っていただろう。少し掃除をして、寝床を作ってくれるかな?」



 「承知しました。」



 久々の我が家だ。こんなすぐに帰ってくるとは思わなかった。だが、こんなすぐに帰ってくるというのは、よくないことだ。あの出来事が無ければ、#あんな奴__・__#と付き合わず、もっとしっかりした人とお付き合いしていれば、今頃、幸福感に包まれて、ワインなんかを嗜みながら、夕食をとっていただろう。



 「ありがとう。」



 「少々不謹慎ですが、またリニャーサ様の顔が見れて嬉しいです。覚えてらっしゃいますか?」



 「当たり前でしょう。ランヌ。またチェスでもやろうね。」



 ランヌは、我が家の執事として最も長いベテラン執事である。私とは10歳も歳が離れているが、なかなか優しくて関わりやすい人だ。小さい頃こら、ランヌと結婚するなんて言ってたっけな。ランヌみたいな良い人を見つけないとな…



 

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追放ですか?こんな可愛い私を? plutoniumプルトニウム @tarusyo

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