双子ちゃんと戯れて Vol1ー1
脱衣所から浴室の引き戸を開けて入ると双子ちゃんは並んでお座りしてるわ。
小っちゃくて、なんて可愛らしいのかしら。
もし、ぴょこんって擬音が鳴っても全く驚かないと思うくらいに。
先ずはシャワーの準備して軽く流したらボディシャンプーで洗いましょ。
小さな子って体温も高くて熱いお湯は苦手だから、温度は少し低めの方が良いわよね。
あたしはシャワーヘッドを持って、手の平にお湯を当て温度の確認してから紫音ちゃんと綾音ちゃんの身体を流して行く。
そしてスポンジにボディシャンプーを取ったら。
「さて順番はどうしようかな? 一緒には洗えないからどうしよう」
「おねぇちゃん。あたし さきなの。あやねと じゃんけんで きめたの」
「そう。紫音ちゃんが先ね。綾音ちゃんはちょっと待っててね」
「うん。ねぇね。きょうは しおねぇが さき なのよ。わたし まてるもんっ」
「うん。良い子ね。すぐ洗ってあげるから。寒かったら云ってね」
「だいじょうぶにょ。あたし れでぃ だもん」
「あらぁ。レディなんて難しい言葉を知ってるのねぇ」
「ママがゆーのよ。まつのも れでぃの ぶきなにょって」
「そっ、そーなのね……凄いわ。勉強になるわ」
『彩華さ~ん。こんな小っちゃな子に、なに教えてるんですかぁ。そしてどんな英才教育を施すんですかぁ』
「ねぇ、紫音ちゃん。痒い所は無いかな? 大丈夫?」
「うん。ないよぉ。きもちぃいの」
「はい。こんどは起っちしてこっち向いてね。うん。そう。はい。バンザ~イ」
「ばんざーい。えへへ」
「ふふ。紫音ちゃんも綾音ちゃんも素直で良い子ね」
「うん。いいこだよ」
「わたしの ほうが いいこ だもん。しおねぇママに めぇ されるよ」
「あやね だって めぇって されるもんねぇ」
「喧嘩はダメよぉ。あたしが『めぇって』しないといけなくなるじゃない」
「「はぁ~い」」
「はい。紫音ちゃん。今度は泡あわさん流しましょうね」
「うんっ」
「きゃぁっきゃ。やよいおねぇちゃん。くすぐったいよ」
「ごめんねぇ。でもちょっと我慢しててね」
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