お昼ご飯のメニュー Vol1ー2
「綾音。璃央の奴を呼んで来とくれ。それから弥生と紫音は手ぇ洗って座りなぁ」
「ばぁば りょーかい なのよ。リオにぃ よんで くりゅわ」
「しおんちゃん。手ぇきれいきれいにしよっか? 行こ」
「あいあいさぁー」
「後は私がやるからお義母さんも座って」
「そうかい? 悪いねぇ。じゃぁ頼むよ」
「はい。任せて下さい」
席順はぁ……っと、丸テーブルだから順では無いと思うけど。
左回りに、師匠。璃央さん。あやねちゃん。彩華さん。しおんちゃん。あたしの順となっております。
彩華さんったら、子守りさせるみたいで悪いなんて云ってたけど、さり気無く、しおんちゃんとあやねちゃんの間に座って、フォロー出来る席に陣取るなんて素敵な気遣いだわ。
ちゃんと状況を把握した上で、あやねちゃんを誘導するなんて脱帽です。
璃央さんは、呼びに行ったあやねちゃんと一緒にやって来て、シンクで手を洗うとこっちに歩いて来るわ。
「お皿に取り分けるから席に着いて。璃央君はそこの席ね」
「おぉ。旨そうだなぁ。早速食べよう!」
「そうね、冷めない内にどうぞ」
「「「いただきます」」」
「「いただきゅます」」
「はい。どうぞ召し上がれ」
大皿にはレタス、薄切りのキュウリと櫛に切ったトマトでしょ、その上に小魚の南蛮漬けが盛り付けられてる。
そんなに衣が染まってないのは漬かりがまだ浅いのね。
多分、浸けてから時間が経ってないんだわ。
小魚はキビナゴかな? ワカサギかも? 細長いので小鯵じゃないわね。
少しお湾状の深めのお皿には、それぞれひじきの炒り煮とレンコンのキンピラが盛られてる。
そして男の人なら二口で食べられそうな位、小粒なおにぎりが乗ってるお皿。
五つのお皿にグループ分けされてる事から、中身の種類別と推測してるのだけど。
しおんちゃんとあやねちゃんの事を考えて小さなおにぎりなんて、素敵なアイデアだし、ナイスチョイスだと思う。
サイズ的には握り寿司一貫より少し大きいけど二貫よりは少ない感じだし、あたしでも全種類コンプリート出来るわ。きっと。
お味噌汁は賽の目切ったお豆腐に小口切で厚目の長ネギにかき卵。
お出汁とお味噌が良い薫りが食欲をそそって、お腹が鳴ってしまそうだわ。
ご飯のお供のお漬物は白菜と沢庵で、もうこれは鉄板と云って良いと思うの。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます