双子ちゃんの吸引力 Vol2ー1


 小さな子供ってビックリするほど不確定要素の塊よねっ!

 ちょっと興奮して舌っ足らず口調が可愛い過ぎて辛いわぁ。

 お持ち帰りしたいくらいよ。ホントっ!


 でもちょっと猟奇的過ぎるわよね?

 そんな不穏当な考えは頭の隅に追いやってと……


 

「喉乾いてない? お水飲む?」


「ちゃんと おみず のんだもんっ!」


「「ねぇぇー」」


「ねぇね? おみず のみゅ?」


「そうね。戴こうかしら」


「わたしが ねぇねの もって くりゅわっ」


「ありがとう。でもあやねちゃん出来る?」


「しおねぇの ぶんも わたしが もってきた にょよ?」


「そうなの? 凄いわねぇ。それじゃお願いしようかしら」


「ちょっと まってていたxxきゅるきゃしら?」


「ぷぷっっ……お願いします」


 

 欲しいっ! あたしもこんな可愛い子ほしいぃぃ!

 あたしも女なのだし産めるわよねっ!

 いぁっ、産みますっ!

 

 スグ ニワ ムリデショ。 ダンナワ?  デショ?

 サイテーデモ  ワ ヒツヨーヨ。 

 

 むっ、無理でしたぁぁぁああ!

 あたしったら最低限もクリアしてないの忘れてたぁ……

 だってお仕事が忙しくて出逢いなんて無かったしぃ。

 大学生の頃だって友達以上の感情になるなんて事も無くて、恋愛って都市伝説なのじゃ無いかって想っていたくらいよ。


 そうそう、クリアって云えば。

 小学生の頃に流行っていた簡単なゲームもクリア出来ないまま放置して、学校の友達との話しに付いていけなかった過去が……

 これもあたしの ぷち黒歴史だわ。



 双子ちゃんって本当に不思議ね?

 以心伝心って云うのかしら?

 息はピッタリなのに性格はちょっとだけ違うみたいなの。


 しおんちゃんは……そぉねぇ……『やんちゃ』って云うのがしっくり来るわね。

 あやねちゃんはちょっと歯に噛み屋さんで、おねぇちゃん気取ってて『おしゃまさん』って感じ。

 でも、ハモって同意する所なんて阿吽の呼吸だわっ!

 

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