偶然の様な必然の出逢い Vol2ー2
「そーなの? りお兄さんって人は優しい人なのね? あやねちゃんはそのお兄さんと仲良しさんなのかなぁ?」
「うん! なかよしだよ。ほっぺにチュってするとニコって するの。でもね? おしごと してる ときに チューすると おしごとしてるは ダメって ゆーの。なんで なんだろ?」
「えぇぇっと……それはね……お仕事中は油で汚れたりするでしょ? それがお腹に入っちゃうとお腹壊しちゃうからだと思うんだぁ。あやねちゃんに痛い思いさせたくないんだよ。きっと」
「やよいねぇね すごいね! ばぁばと おなじこと ゆってる もん。でも わたし まだ わかんないの……」
「まだちょっと難しかったかな? でもこれだけは覚えておいて。あやねちゃんはこれから色んな事をちょっとずつ解って行くのだけど、一つずつゆっくりで慌てなくて良いの。何度聞いても良いのよ。何度でもお話しするから。ね?」
「うん。やよいねぇね ありがとぉ」
「どー致しまして」
「璃央~居るかい?」
「婆ぁば? すぐ行くからちょっと待っててぇ」
「あいよっ。紫音! 綾音! 璃央の洗濯物いつもの所から取ってきておくれぇ! 篭ごとで良いから全部持って来てくれなぁ」
「あいあいさぁー」
「はぁーい! しおねぇー まってぇぇ」
お祖母様が店主に来訪? 来店? の声を掛けてくれました。
でも何か不思議な事も云ってたわね?
洗濯物? って???
お祖母様が洗濯物の回収? いつもの場所?
…………と云う事は……日常的に洗濯してあげてる?
どーゆう関係なんだろぉ。
呼び方はさっきも普通に呼捨てにしてたし……
あっ! 息子さん!
って事は、しおんちゃんとあやねちゃんのパパって事よ!
ん? 待って……
あやねちゃんは さっき、りおにぃって云ったわね。
そうかっ! お祖母様は息子だけとは云ったけど一人とは云わなかったのよね。
小さい姪っ子にお兄ちゃん扱いされるのは珍しくないわ。
何これ。まるでパズルの最後のピースが嵌った様な達成感! 爽快ね!
なぁ~んだ。あたしがさっき考えた事なんて杞憂そのものだったじゃない。
まだ小さいって事も在るのかも知れないけど、あやねちゃんは繊細な子供なのね。
だからあたしの微妙な心の揺れを感じ取ってしまって、余計な心配をさせてしまったわ。
こんな失敗はもうしない様に気を付けないとダメね。
そんなあやねちゃんと仲良しさんなのだから、悪い人な訳ないじゃない。
ちゃんとご挨拶して修理のお願いをすれば良いのよね。
とっても簡単な事じゃないの。ふふ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます