〈幕間〉
僕らは何がしたいんだろうね。
もちろん、好きなことだけしてたいさ。でもさ、そういうわけにいかない世界だからこうして生きている。でもね、必ずしもそうあらなきゃいけない訳ではなくて、好きなことだけしてもいいっていう側面も確かに持っているわけで。それがよけいに分からなくさせる要因になっている。いつか大人になったらさ、僕らどこまでも行こう。ずっと遠く。世界の果てまで。そこまで行けばきっと、僕らの生き様に文句を言う人はいないさ。だから、どこまでも行こう。それで歩き疲れたら2人で今までいた世界を笑うんだ。不完全で、苦しくて、でも美しい不思議な世界を。僕らがいる寂しい世界を忘れるために。僕ら以外誰もいないし、何もない。これからも、これまでも。もちろん今も。
そんな何の景色も変わらない空白の砂漠で…ずっと生き続けるんだろう。僕らが辿り着くのはどんな砂漠だろうか。まぁ、未来の僕らしかわからないか。そもそも未来があるかすら、僕らには分からないのだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます