第59話

しばらくした後。

マリーナは兎印の雑貨店で新たな商品開発に勤しんでいる。


ワルシャワ男爵領の後始末は、ナイトハルト殿下が率いる王宮調査団が駆けつけて、担当を引き継いだ。

男爵は、領の治安を急激に悪化させた責任を問われ、爵位を剥奪され、平民に落ちた。悪政のために、平民からひどく嫌われていた男爵は、平民生活3日目に何者かによって惨殺されていたそうだ。


ナンダッテ子爵家で隔離されていた戦闘集団は、かの国のカイン殿下らに捉えられ、犯罪奴隷として鉱山に送られていった。

ワルシャワ領にいた戦闘集団の残党は、マリーナによって根こそぎ拘束され、かの国に引き渡された。


その功績によって、マリーナは正式にかの国から子爵位を賜ることになったが、もう国に帰る予定がないことを理由に、領地を王家に返納した。

ティーラ帝国の宮廷魔法師団でも功績を残したマリーナは、高待遇での入隊を勧められたが、マリーナは辞退した。


武力を使って人を助ける仕事も大事だけど、やっぱり便利なものや美味しいもので人を幸せにする方が私は好きだわ。

今は、クロウやみんなと一緒にお店をしながら、ダンジョン内に出張雑貨店を開く計画を練っている。お店とダンジョンを空間魔法で繋げる応用研究に取り組んでいるところで、それがすごく楽しい。


後に、小型スカウター、魔物探知サーモグラフィーなど、冒険者向けに作った装置が王宮の警備に大きく貢献したことで、マリーナは伯爵位を賜った。マリーナ・ティーラ・ジョーンズとミドルネームにこの国の王家の名前を名乗ることを許されたマリーナは、その地位を確かなものとしていった。


最近はナイトハルト殿下から求婚されたり、クロウからデートの誘いをもらう。が、どう対応して良いのか正直分からない。中身は喪女だし、あまり期待していで欲しい。

しばらくはこのまま平穏な時間を楽しんでいようかな。


マリーナが結婚するのはだいぶ先のお話。

誰と結婚するのか、それはいずれお話しましょう。



【後書き】

これにて完結です。

構成が稚拙で読みにくい部分があったかと思いますが、最後までお読みいただきましていただきまして、本当に!本当に!ありがとうございました!皆さんの応援、とても励みになりました。

今後もまた作品を皆さんにお届けできたら嬉しいです。今後ともよろしくお願い致します。

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