第250話 相席!? その1
真優美さんが配膳を終えた後、定番の言葉を言って、カウンター戻って行くのかなと感じていたが、真優美さんは俺たちに向けて、和やかな表情で話し始める。
「ねぇ、二人とも!」
「間もなく、このお店は休憩時間に入るのだけど、その時は私も“お昼”を食べるのだよね!」
「その時に三國君たちと、席を一緒しても良いかな!♪」
「三國君たちにドリンク類を持ってくる前に、ドアに休憩の札を下げて来たから、お客さんは入って来ないし!!」
(真優美さんが、その辺りを何も言わないと感じていたら、それが狙いか!)
(普通に考えればそうだよな…。自分が休憩時間に入るのに、店内に客(俺たち)を残す訳が無い)
「あっ……そうなんですか。真優美さん!///」
「俺は特に構いませんが、……虹心のはどうだ?」
俺は少し驚いた表情で言うが、口調は落ち着いた口調で言う。
俺は内心『喜んで!』だが、虹心が嫌悪感を示すかも知れない!?
「…はい! 私も大丈夫ですよ。真優美さん!!」
「私も、真優美さんとお話をしたいと感じていましたし!!」
俺は虹心に尋ねると、虹心は和やかな表情で言ってくれる!
虹心の言葉の後。真優美さんは嬉しい表情で言い始める。
「ありがとう。二人とも!♪」
「そう言ってくれると信じていて、もう昼食は作って有るのよ!!♪」
「じゃあ、今から三人で、楽しい時間を過ごしましょうね!!」
「はぁ……」
「あっ……はい!///」
俺と虹心は、呆れ返りながら返事をする。
俺は歓迎だが、虹心がもし断っていたら、真優美さんはどう反応したのだろうか?
食い下がってでも、俺達の席に乱入して来ただろうか??
真優美さんは言葉の後、直ぐに俺たちのテーブルから離れるが、しばらくすると自分の昼食を持って真優美さんは戻ってくる。
本当、既に用意していた。
俺たちが入店した以降、店内のお客さんは出て行くばかりで有ったから、調理をする時間は十分に有ったのだろう。
真優美さんの昼食は、当然と言えば当然だが、本日のランチで有るカツ丼で有った。
味噌汁や漬物もきちんと有る。
「では、お邪魔するね♪」
「三國君たち!♪」
真優美さんは笑顔で言いながら、自分の場所と成る場所に、ランチの配膳を始める。
配膳を終えた後、邪魔と成るトレイは、他の空きテーブルに置いている。
真優美さんはご丁寧に、ドリンクまで用意して有った。
用意周到な人だ。
俺たちが、真優美さんに案内されたテーブルは4人掛けで有る。
その為、真優美さんが加わっても、座席上は問題無い。
言うまでも無く、真優美さんは最初から俺たちのテーブルへ、乱入する気で有ったのだろう?
「いただきます!」
真優美さんは食事前の挨拶をして、カツ丼を食べ始める。
真優美さんも、丼鉢を手に持ってカツ丼を食べている。
虹心と同様、育ちが良い人だろう!?
真優美さんがカツ丼を食べ始めたので、俺たちも待っていたかのように、お互いがドリンクに手を付ける。
俺がアイスコーヒーにミルクやガムシロップを入れる中、アイスティーを一口飲み終えた虹心はケーキには手を付けず、和やかな表情で真優美さんに話し掛ける。
「真優美さん!」
「私が食べたランチのカツ丼は、普段からランチで出しているのですか?♪」
「喫茶店のランチで、カツ丼を出すのは珍しい部類に入ると思いますが!♪」
(虹心の奴…。相変わらず、物怖じせずに真優美さんへ質問するな!)
(俺も気に成ると言えば、気に成るが……)
真優美さんは食べ物を飲み込んだタイミングで、虹心の質問に笑顔で答え始める。
「えぇ、そうよ。虹心ちゃん!」
「この辺りは住宅街で食べ物屋さんも無いし、それに常連さんも近所の人たちばかりだからね!!」
「後。年代の関係上、和食を求める常連さんも多いから、日替わりランチ限定でカツ丼を出しているの!!」
「へぇ~~、そうなんですか!!」
「ちなみに普段は、どんな日替わりランチを出しているのですか?♪」
和やかな表情で、質問を続ける虹心。
虹心の中では、そんなに喫茶店の日替わりランチが気に成るのだろうか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます