第238話 過去の誘惑?

「虹心……しばらくは、この関係を続けよう!!」

「俺にまだ、虹心が必要だ……!!」


「おっ! 兄ちゃん!!」

「それは、私への愛の告白ですか!!❤」

「いや~~、照れちゃうね。私……実の妹なのに~~!!❤」


 俺が真面目な表情で言うと、虹心は嬉しい表情と甘えを含めた口調で言う!

 虹心の方も、今の関係を望んでいるで良いのか…?

 虹心は笑顔で俺に言う。


「じゃあ、兄ちゃん!」

「今まで通りの、深い兄弟関係で行こうね!!♪」

「あっ、でも、キスとかボディタッチは今まで通りだからね!!♪」


「お母さんやお兄ちゃんには、私が改めて言って置くから、兄ちゃんは安心して!!」

「『私は兄ちゃんとは、健全な兄弟関係しかしていないよ!』と、言いきって置くから!!」


 虹心は俺たちの関係を、母親や兄に言う感じで有る。

 俺の口から言うより、虹心の口から行った方が、母親や兄も安心するかも知れない??


(この辺りは、虹心に任せよう!)

(母親や兄も、俺の言葉より虹心の言葉を信用する!?)


 俺は虹心と、今まで通りの深い兄弟愛関係を続けるのだが、此処までの関係なら、俺は本来聞くべきでは無い事を聞いてみる。

 虹心は本当に、兄へ誘惑をしていたかだ!!


 虹心が本格的に性へ芽生え始めた頃(!?)、兄への好意も強かったし、兄と二人で行動したいが為に、俺を度々排除しようとしていた!!

 俺は、尋ねる表情で虹心に聞いてみる。


「さっき……兄貴と話していた時、兄貴も虹心から誘惑を受けていたと聞いてしまったのだが、俺と同じ様に誘惑をしていたのか…?」


「んっ……誘惑?」

「それは、どう言う意味。兄ちゃん??」


 俺の説明不足だったのか、虹心は不思議そうな表情をして言う。

 俺は表情を変えずに、虹心に話し続ける。


「俺が虹心に隠れて、小鞠ちゃんと関係を深めていたのをバレた時、虹心は下着姿に成って俺を誘惑して来ただろ!」

「兄にも……同じ事をしたのかを聞いているのだよ?///」


「……」


 俺の言葉を聞いて、キョトンとしている虹心?

 しばらくすると、虹心は少し頬を染めて『あらら……』の表情で言い始める。


「お兄ちゃん……兄ちゃんに、余計なことを言っちゃったか…!///」

「確かに……お兄ちゃんを誘惑したことは有るけど、兄ちゃんほど過激なことはしていないよ!!///」


「えっ!?」

「そうなの…!」


 俺が驚いた表情で言うと、虹心は穏やかな表情で言い始める。


「あの時の私は色気なんて無いし、それに兄ちゃんほど私に、性的関心をお兄ちゃんは持っていなかった!」

「軽く、お兄ちゃんに抱きついたり、頬にキスをしたぐらいだよ!!」


(兄が言うほど、強いモーションでは無いよな…)

(俺の方がよっぽど過激だろう!!)

(虹心は俺の生殖器を見ているし、それに俺も、虹心の体を多少なりとも楽しんだ!?)


「あぁ……全然大したこと無いな!」


 俺は理解した表情で言うと、虹心は和やかな表情で言い始める。


「今の兄ちゃんとの関係の方が、よっぽど私は誘惑しまくっているよ!♪」

「でも、ヘタレ兄ちゃんだから、私の言うことを律儀に聞きまくっているけど!!♪」


「……ヘタレで良いだろ。それとも本気に成って欲しいのか?」


 俺は不満そうな表情で虹心に言う。

 しかし、俺の顔を見て、何故か嬉しそうな笑顔で言う虹心?


「本気に成っても良いけど、責任はきちんと取ってね!♪」

「兄ちゃん!!」


「…………」


(俺はやっぱり……虹心に遊ばれているな!!)

(俺が本気出したら、虹心の抵抗も空しいままに……大人にされるのに!?)

(だが、責任を取れと言う以上は、それを望んでいる!??)


 ……


 先ほどの会話で、虹心との会話も終えて、俺は自室に戻る。

 冷やし中華の件も無事に解決していて、兄が虹心から受けた誘惑も大したことなかった!


 問題も解決しているので、これで無事に眠れそうだ!!

 俺は虹心との関係は続くが、何時までこの関係は続くのだろうか?

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