第218話 暗雲が立ち込める!? その2
「…………//////」
俺の発言の後。虹心は頬を染めたまま真剣な表情に成って、俺のことを見つめている!!
俺は虹心のことを“からかって”言った訳では無いし、虹心が妹で無ければ冗談抜きで、俺は虹心を恋人にしたい!!
虹心は真剣な表情から頬は染めたままだが、少し拗ねた表情で言い始める!?
「兄ちゃん…!//////」
「それって……本気なんだよね!//////」
「うっ、うん……もちろん本気だよ。虹心!//////」
虹心からの言葉の意味が理解出来ないまま、俺は頬を染めて返事をしてしまう。
「…………//////」
だが、虹心はその後の言葉を発せず、頬を染めて拗ねた表情を無言で続けてしまう!!
(何だか、何時もの虹心らしくないな……普段だったら、笑ったり、怒ったりするのに…!)
(俺は虹心から嬉しいと聞かれたから、嬉しいと言っただけだし、妹で無ければ彼女にしたいと言っただけだ……)
池の真ん中付近で、一隻のスワンボートが静かに停泊している。
幸い、周辺でボート遊びをしているボートは無い。
池の真ん中で有るから人は居ないし、近付いて来られないし、人の声も遠くからしか聞こえて来ない。
けど、蝉の鳴き声だけが五月蠅く聞こえてくる。
俺と虹心は現在、変なムードに成ってしまっている。
「…………」
虹心は拗ねた表情から、困ったなの表情に変わるが言葉を発しない。
俺が虹心を求めるように、虹心の中でも、俺のことを異性として求め始めているのだろうか?
俺は虹心に、落ち着いた口調で話し掛ける。
「虹心……。虹心も、もしかして意識しているのか?」
「俺のことを……」
「…………」
しかし、虹心は返事をしない。無言のままで有る。
何かを一生懸命考えているのだろうか……
「……」
(まいったな……虹心が固まってしまっている)
(時間はまだ有るが、まだ池の真ん中付近しか来ていない)
(これで、ボート遊びを終わらせるのもな……)
俺が心の中でそう思った時、虹心がやっと口を開く。
「これは、参りましたね……」
「お互いが、少し近付き過ぎてしまったようだ!!」
虹心は困ったなの表情で呟く。
お互いが兄弟愛の関係から、異性への関係を求めだしている。
此処で虹心は、困った笑顔の表情に変わって言い始める。
「でも、仕方ないもんね!」
「兄ちゃんと私は、実の兄妹!!」
「兄ちゃんが私への性行為を本当に求めて来たら、私は鈍器を使ってでも兄ちゃんを殴って気絶させるしか無い!!」
「そうしないと、私は絶対に兄ちゃんの赤ちゃんを身籠もってしまう!!」
(兄を撲殺しようとするな!///)
(虹心!!///)
「この公園に来たのは、お互いが失敗だったね……///」
「兄ちゃん…///」
「……失敗では無いよ。虹心!!///」
「俺は今回の事で、更に虹心が愛おしく成った!!」
俺は虹心の言葉で、真剣な表情に成って反論をするが、虹心は困った微笑み表情に変わって、言葉を続ける。
「だからこそ失敗なんだよ。兄ちゃん……」
「今の私たちは、兄弟愛から次の愛を求めだしている」
「本当はね…。兄弟愛ギリギリで、終わらせなければ成らないのだよ…」
「私や兄ちゃんも、お互いが少し踏み込みすぎた…!」
「兄ちゃんも……その辺を理解してくれると、私は嬉しいな……///」
「虹心……」
俺と虹心の関係は、関係を深めだしてから、短い期間でかなり進展していた。
俺は虹心を、ほぼ異性として見ていたし、虹心もその様で有った。
性行為を求めない、仲が良い兄妹は存在出来ないのだろうか?
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