第146話 学年一の美少女を遂に落とす!?

『けど……三國君も案外、運が強そうだね!』

『これが普通のシーンなら、三國君はボロボロにされているよ!!』


 伊藤さんは陽気な口調で話す!?

 何だか、本当に普段の伊藤さんらしくない??


 学園外だから、安心して本来の自分(私)をさらけ出せるのか!?

 俺は“しみじみ”した口調で話す。


「本当……伊藤さんの言う通りですよ!」

「同級生の子は岡谷君と言うのですが、虹心と岡谷君には感謝しきれません……」


『本当、怪我をしなくて良かったわ!』

『……では、本題に入らせて貰うけど……先ほど言ったように、彩織は少しやり過ぎた!!』

『人の手を使って、三國君に仕返しをさせるのは、私の中でも許せない行為だ!』


 伊藤さんは、強気の口調と感情を含ませている。

 俺に対しては、完全心を開けているようだ。


『私は、彩織のことを思って、三國君との距離をひらけていたけど、彩織が倫理に反することをするなら、私も彩織を完全に見放す!!』


『苛めだって受ければ良いのだし、孤立だって味わえば良い!!』

『今は良くても、きっと近い内にそう成るはずだわ!!』


(凄く……感情的な伊藤さんだ!?)

(冗談抜きで、虹心の姉か!??)


 今の伊藤さんは、本当に虹心と変わらない。

 虹心は本当に感情豊かな妹で有るが、今の伊藤さんはそれに匹敵する。


『……それでね。三國君……ううん、武蔵君の方が良いかな?』


 伊藤さんは急に、慈愛を含めた口調で言い始める!?

 それに三國君から、武蔵君に呼び方が変わる!??


 遂に俺を、異性として認めたのか!!

 その口調で、伊藤さんは言葉を続ける。


『武蔵君は……私に、興味が凄く有るのだよね?///』

『武蔵君が本当に覚悟有るなら……もう一段階、関係を深めようか!///』


「えっ……///」


 俺は一瞬、理解が出来なかった。

 俺との距離を開けていた伊藤さんが、急接近して来たからだ!!


 お互い、二村さんとは距離を開けると言うか、縁をほぼ切る。

 だからこそ、伊藤さんは俺と距離を縮めても、問題ないと判断したのだろうか?


「あっ、はい……俺としても嬉しいです!//////」

「伊藤さん!!///」


 伊藤さんが覚悟を決めたと信じて、俺は快諾する。

 まさかのまさか、学年一の美少女(俺発表)と恋人関係に成れる日が来るとは!!

 俺は、そう思ったのだが……


『あっ……武蔵君!?』

『……関係は深めるけど、正式に付き合う訳じゃ無いからね!///(汗)』

『親友から……大親友に成る関係だから…!』


 恥ずかしそうな口調で言う伊藤さん!?

 親友から大親友だと!?


 普通は、親友から恋人でしょうが!??

 俺は落胆した口調で、伊藤さんに話す。


「あっ……そうなんですか。伊藤さん……///」

「俺は……てっきり……」


『うっ…、うん…!///』

『武蔵君が、私を求めているのは凄く分かるよ!!//////』

『結局、彩織を怒らせた最大の要因は、武蔵君が彩織より、私に興味が強いことだから!!///』


「うっ……///」


 少し焦った口調で言う伊藤さん。

 思いっきり、痛いことを言ってくれる!


 本当正直に言えば、そうかも知れない!?

 伊藤さんは、躊躇ためらった口調で話し始める。


『私も……本当は、武蔵君の気持ちを受け入れたいけど、まだ私の中では、あの人が少し残っている……』

『連絡が途絶したのだから、区切りを付けるべきだと、私も感じては居るけど、それが中々ね……』


『変な話しだけど武蔵君は、私の中で一番身近な異性だけど、今後の発展はもう少しだけ、時間を頂戴!!』

『近い内に……答えを出すから…』

『武蔵君を私の大切な人に、するべきかを……』


(その言葉だと……俺は、実質のキープ君だよな…)


 連絡が途絶えた片思い人の人が伊藤さんに居るが、そんな当ての無い人より、素直に俺を選べば良いのに!?

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