第147話 見えない敵!?
『けどね、武蔵君!』
『私は、武蔵君のことをかなり気に入ったよ♪』
『妹思いの人だし、妹さんからも好かれている』
『私も妹が居るから、どうせなら、そう言った人と関係を深めたい!!』
陽気な口調で話す、伊藤さん。
其処まで、俺に好意を感じてくれているなら、過去の人なんて忘れて俺と付き合え!!
と、言いたいモードで有る。
「……そう言われますと、凄く嬉しいです。伊藤さん!///」
俺は嬉しい口調で伊藤さんに言うが、伊藤さんの口調は冷静な口調に戻ってしまう!
『……私に美少女何て言う、変な肩書きが無ければ、もっと武蔵君と仲良く出来るのにね……』
『だからこそ、表だった付き合いは出来そうも無いね…』
最後の文章は、悲しそうな口調で話す伊藤さん!?
言うまでも無くスクールカースト底辺の俺が、伊藤亜紀さんと言う、学年一位・二位を争う美少女と、関係を深めている場面を学年連中らに知られたら、俺は必ず誰かの手によって暗殺されるだろう!?
暗殺は行き過ぎた冗談だとしても、俺と伊藤さんの仲を素直に祝福してくれるのは、虹心以外いないだろう……
『まぁ、だからね、武蔵君!』
「学園内では、積極的な付き合いは親友でも出来ないけど、学園外なら多少は付き合って上げるから!!」
陽気な口調で話す伊藤さん。
俺と伊藤さんの今の関係を、10段階で示せば、7段階目ぐらいには発展したのだろうか?
勿論、最上位の10段階が恋人関係に成る。
「学園外ですが…。伊藤さん!」
「学園外なら、遊びに付き合ってくれるとか、してくれるのですか!!」
俺は嬉しい口調で伊藤さんに話すが、伊藤さんは落ち着いた口調で話し始める。
『う~ん……。武蔵君と遊んでも良いけど、この町って、遊べる場所が限られるのよね!』
『学園デートの定番に成る、
『私はアルバイトをしていないから、武蔵君と遊ぶのに使えるお金も、かなり制限が掛かる!!』
『今の状況だと真優美さんのお店で、お茶を武蔵君と楽しむぐらいだけど、彩織に見られる可能性も有る……』
『もし、彩織にその場面を見られたら、彩織は発狂するかも知れない……』
伊藤さんは俺と遊びたい雰囲気を漂わすが、実質無理と言い切る!?
俺の住んで居る町で、一番のデートスポットはプリンモールで有るが、一番のデートスポットだけ有って、俺が伊藤さんと其処でデートを楽しんでいたら、学園の学年連中らに必ず見られるだろう……
(伊藤さんが、俺のことを正式な恋人扱いをすれば、話しは別だがそれでも、俺は学年男子達を敵に回すだろう……)
(二村さんも同じなんだが、二村さんは伊藤さんほど魅力が弱い!?)
「けど、伊藤さん!」
「俺と伊藤さんはもう大親友の関係ですから、お互いが親友宣言をすれば問題は無いですよね?」
「俺が、二村さんとした時と同じ様に……」
伊藤さんに少し食い掛かる口調で俺は言うが、伊藤さんは落ち着いた口調で話す。
『まぁ……そうだけどね…!』
『けど、武蔵君は普通コースだからな……』
『特進(コース)は、特進で色々と有るのよ!!』
『変な噂が立つと……教師達も見方を変えてくる…』
伊藤さんは、尻込みした口調で話す!?
特進コースの生徒は普通コースの生徒と、付き合ってはいけない決まりでも有るのか!?
そんなの、俺の中では初めて聞いたぞ!!
『……後。武蔵君のことはまだ、両親には報告をしていないから…!』
『私の両親はまだ、片思い人の人を好きで居ると思っている筈だから、此処で武蔵君がいきなり出て来ると、両親も困惑するわ!』
(俺のことを気に入って居る割には、特進の事情や両親を出して、はぐらかそうとする…)
(二村さんでは無いが、伊藤さんも何がしたいか良く分からない……)
『武蔵君!』
『その辺りの問題も、近日中には解決をさせるつもりだから、もう少し待っていて!!』
『その問題が解決出来れば、真優美さんの所でお茶を武蔵君と楽しんだり、プリンモールで一緒に遊ぶことが出来る!!///』
トーンを上げて、お願いする口調で話す伊藤さん。
そう言われてしまうと、俺には『待つ』の選択肢しか無いが、それで良いのだろうか?
でも、それしか無いよな……
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