第127話 敵機襲来!?

(このまま、二村さんが松田と付き合えばそれまでだが……伊藤さんは俺と、関係を深めてくれるのかな?)


 伊藤さんに、キャリアメールで近況報告を俺はしているが、伊藤さんは『そう……』と、やる気の無い返信しか送ってこない!?

 伊藤さんには、もはや関係ない事かも知れないが、俺が気に成ってしまう!(汗)


(本当の動きと言えば……二村さんが、松田と正式に付き合い始めることだ!)

(それまでの間は俺が何を言っても『普通に会話をしている!』と、二人から言われればそれまでだ……)


 俺はこのまま、黙って指をくわえて見ているだけかと思ったら……俺の方にとんでもない、火の粉と言うより、災いが降りかかろうとしていた!!


 ……


 ☆


 とある日の放課後……


 今日も面白くない学園生活が終わり、伊藤さんも全く面談では相談に乗ってくれないので、今日も一人寂しく帰路に就こうとした所……


「おい! 武蔵!!」


 松田が俺に声を掛けて来たのだが、何故か怒りを含ませた口調で言う?

 俺は、松田に恨まれる事をした覚えが無いぞ!!


「……何。松田…?」


 俺は半分、嫌々そうな表情で返事をすると、松田が何故か怒りを含ませた表情で言ってくる!


「お前さ~~。彩織ちゃんから聞いたぞ!!」

「お前~~……僕には彩織ちゃんは興味が無いとか言って置いて、しっかり有ったそうじゃ無いか……なぁ……どう言うことだ。武蔵~~!!」


「!!!」


(……あのクソ女!)

(松田達に、俺との関係を洗いざらい話したのか!??)


 俺は心の中で思うが、松田の側に二村は居ない。

 今日の場合は、HRが終わった直後、足早に教室を出て行った!


(最近の二村は放課後に成っても、松田達と会話を少し楽しんでからクラブ活動に向かっていた)

(今日はそれが無く、松田は俺に怒りを向けている……)

(どう考えても、仕組まれたか!!)


「松田!//////」

「そっ、そんな事、急に言われても、こっ、こっちが困るよ!(汗)」


 俺はすっとぼける口調で言って、その場から逃れようとするが……松田は表情を険しくさせながら言う!


「僕さぁ……全部~~。彩織ちゃんから聞いたんだ!」

「武蔵が…偶然、彩織ちゃんと出会ったプリンモールで、執拗にナンパして来た事とか!!」


「!!」


(あのゴミ!!)

(遂に、尾ひれまで付けやがった!!)


「武蔵には……色々と聞きたい事が有るから、ちょっと付き合ってくれないかな…?」


 松田は表情を“にやり”とさせながら言う。

 松田のその言葉で、松田支配下の陽キャラ達が俺を取り囲む!?


『ズザザザーー!』


「!!!」


(クソ!)

(これでは、逃げようが無い!!)


(岡谷君は何時も通り、早々と教室を出て行ったし、まだ自席に居る高岡は、遠目で俺を眺めているが、彼奴あいつは眺めているだけだ!)

(“こうもり”の高岡が、松田達を敵に回してまで、俺を助けには絶対来ない!!)


 俺は、絶体絶命状態で有った!!

 松田とタイマンなら、まだ勝てる見込みが有るかも知れないが、今は松田プラス陽キャラが三人も居る!


(中田が居ないのは、不幸中の幸いか?)


 中田はDQNらしく午前中は居たが、午後からは姿を見せていない。

 俗に言う、サボりと言う奴だ!!


 中田の場合は、中等部からで無く高等部からで有る……

 葉月学園は中高一貫校で有るが、敷地内で中等部・高等部と分けられている為、完全の中高一貫校では無い。


 また、中等部より高等部の方が生徒数は多い。

 高等部は外部から、新たに生徒を受け入れて居るからで有る。


 その影響で自然と、高等部の方がガラは悪くなる……

 キッド(川本)や信濃も同じ類いだ…。普通コース偏差値を下げている原因は、この影響からだろう……


(葉月学園、理事長の名言は『来る者は拒まず』らしいが、DQN何か受け入れるなよ!)

(守銭奴の噂も聞いた事有るが……多分守銭奴だろうな!)


(で無ければマンモス学園には成らないし、風紀を乱すDQN系統は受け入れない!?)

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