第13話 お茶に呼ばれる その1
俺は津和野家にお邪魔するが……家の中に俺と小鞠ちゃん以外、誰かが居る気配がしない。
小鞠ちゃんの母親は不在か?
「……小鞠ちゃん」
「小鞠ちゃんのお母さんは…?」
「お母さんはこの時間、仕事に行っています!」
俺の質問に澄ました表情で答える、小鞠ちゃん!?
両親が誰もいないに俺を招待したの!?
(えっ!!)
(この家に俺と小鞠ちゃんだけ!!)
(もし、俺がDQN系陽キャなら、絶対に小鞠ちゃんをこの場で犯すだろうな!!)
(まぁ……俺には、そんな度胸は無いが…)
(それが出来るなら、虹心を……あかん、あかん、虹心はアレでも妹だ!!)
それを……出来る人を、羨ましいとは絶対に俺は思わない。
小鞠ちゃんは虹心の親友で有り、更に幼なじみで有る。
小鞠ちゃんを強姦した日には俺は絶対、警察に逮捕されるし、俺の家族は俺との縁を切るだろう……
「……武蔵さん。どうしましたか?」
「私のお母さんに、用事でも有りましたか?」
「ううん。週末なのに大変だなと感じただけ…」
「そうですか!」
「こちらへどうぞ!!」
男は
でも、それが彼女の良さでも有る。
俺はリビングに案内されて、小鞠ちゃん二人でお茶を楽しむ。
お茶も普通のインスタントコーヒーやティパックでは無く、ハーブティーと言う紅茶見たいなお茶が出される。
お茶菓子も、それに合うようなクッキー等で有る。
初めて飲むお茶で有るが、爽やかな風味を感じて美味しいし、クッキーも凄く美味しいしい!!
初めの内は、先ほどのガーデニング話の続きや雑談をして、お茶を小鞠ちゃんと楽しんでいる。
俺や小鞠ちゃんも面識は有るが、お互いの事は深く知らない。
俺が小鞠ちゃんに本格的に興味を持ち始めたのは、小鞠ちゃんと再会してからだし、小鞠ちゃんも俺を意識し始めたのは多分その辺りからだろう?
小学生低学年の頃にも小鞠ちゃんは、俺(虹心)の家に遊びに来ていた記憶が有るが、真面目で大人しい子のイメージしか残っていない。
可愛い感じはしたが、俺はまだ年下には興味が無かった!?
(あれ……?)
(虹心が俺に距離を開けだしたのも小鞠ちゃんが再び、家に遊びに来るように成ってからだよな……まさかな…!?)
俺はまさかと思いながらハーブティーを飲んでいると、小鞠ちゃんが頬を染めて話し掛けてくる!
「武蔵さん……」
「武蔵さんの名前……凄く格好いいですね!///」
「あっ、ありがとう///」
「小鞠ちゃん!///」
小鞠ちゃんは、俺の名前を急に褒め出す?
実は俺が好きでは無く『武蔵』の名前が好きなの!?
小鞠ちゃんは、穏やかな表情で再び話し始める。
「武蔵さんの名前はやはり……宮本武蔵さんから、考えられたお名前なんですか?///」
「あ~~、どうだろう…?」
「両親から詳しく聞いたことは無いけど、多分そうだと思う!」
「武術の天才と言うべきか、俺にもそんな社会的活躍を望んで付けたと思う!!」
「もう一方の戦艦武蔵の方で、名前を付けた場合!」
「
「撃沈された船の名前を、子どもの名前にする訳は無いよね…///」
「まぁ……俺の場合は宮本武蔵でも弩級戦艦武蔵でも、実際は足軽。軍艦だったら汎用駆逐艦並だけどね。あはは!!」
「…………」
……小鞠ちゃんは、呆然としながら俺を見ていた。
本当に『口がポカーン』状態で有った!!
(やばい!!!)
(話しが、思いっきり滑っている!!)
(謎の武蔵絡みの戦争話と自虐ネタは、余りにも場を読み過ぎてなかった!!)
俺はまたもや失言をしてしまった……
これでは、折角のチャンスも不意にしそうで有った//////
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