44. ギャンブル
ギャンブル、賭け事、賭博とは、現金やアイテムなどを賭けて勝負をする遊びだ。
二者択一なものから、たくさんの中から選ぶものまで様々なものがある。
ゲームとよばれるものは、ほとんどギャンブルの対象にすることが可能だ。
MMOの中でも装備強化やレアドロップなどは、ギャンブルと呼ばれることもある。装備強化では、失敗すると装備が壊れたり、強化値が戻ったり、マイナスの強化になったりすることがある。
海外では一般的にカジノのようなものは本人の技量が結果に影響が出ない、公正な運によるものが好まれている。
異世界の作品でも、VR-MMOでも頻繁に賭博行為が行われている描写がたびたびある。
◆日本の賭博規制法、風営法、景品表示法
日本では公営ギャンブルを除き、基本的に賭け事は禁止されている。
規制対象は、現金を賭けて行うものや常習的に行う場合であり、知り合い同士で、ごく稀に缶コーヒーなどを賭ける程度のものは、違法とはみなされない。
一方で賭けマージャン、違法カジノなどは、2017年1月現在では違法である。カジノは特別区を設けるなどの法律が現在検討されている。
パチンコは建前上は、現金で払い戻しせず景品を貰えることになっているために、現金を賭けているとはみなされない。そのためパチンコ屋の外に景品交換所があり、景品を現金に交換する場所が別に存在している。これを三店方式と呼ぶ。
個人などが宝くじを勝手に作って売るのも違法である。宝くじは特別に許可されたものだけが販売可能だ。
ゲームセンターのメダルゲームでは風営法により景品に交換することが法律で禁止されている。
商品のおまけや商品を買って応募券などで何名様に景品をプレゼント、商店街の福引なども、その上限金額が景品表示法により決まっていて、とても高い商品などを景品にすることはできない。
広告などにより広く告知され誰でも応募できる懸賞はオープン懸賞と呼ばれ、特に規制はなく「高価なVRシステム」を懸賞品にすることも可能だろう。
商品を買った対価、クローズ懸賞などでVRシステムをもらった場合、上限金額の規制に該当し、現在の法律では違法な商品である可能性もあるので、作者の方は設定には注意をしてほしい。
多くのオンライゲームなどで、現金ではなくポイントに入金してポイントでやり取りをして、ポイントから現金への交換を行っていないのも、賭博とみなされるのを避けるためだと思われる。
換金できないようなゲーム内通貨では、特に規制はないようだが、VRゲームの年代設定の時点で、法規制がないのはおかしい可能性もある。逆にTTPのような国際条約により規制の欧米化が進み、規制が緩くなる可能性もある。
ゲーム内通貨がRMTなどで換金できるため、警察や省庁の法律の運用次第では、現実の通貨と同じような規制になる可能性もなくはない。
一部のゲームでは、ゲーム内カジノを現実のコインゲームに専用の景品を用意するだけのようなものにしている。そこでは他人とコインの交換などができないように実装されている。そのような場合は、だいたいは景品も他人と交換できない。
◆種類
まず日本で正式に認められているものは、宝くじ、サッカーくじ、数字選択式くじ、競馬、競輪、競艇、オートレース、そして事実上のパチンコ。
一種のギャンブルとして、株式市場、為替、FX、バイナリーオプション、海外のオンラインカジノ、仮想通貨のオンラインカジノなど。
賞品が当たるものとして、懸賞、福引、コンビニのスピードくじ、クレーンゲーム、縁日の夜店の射的、輪投げ、金魚すくい、駄菓子屋にある紐を引くくじなどがある。
「あたり」としては、アイスの棒、チョコレート菓子などがある。
国外では、あらゆるものが賭けの対象にされている。
◆控除率、還元率
ギャンブルには控除率というものがある。これは掛け金から戻ってくるお金を引いた残りの手数料の率を示したものだ。
確率が一様分布である場合、試行回数が多ければ多いほど、実際に試行した率はその平均確率に近くなるという特徴がある。
だから、宝くじは1億円分などたくさん買っても、儲からない可能性はより高くなる。逆に1口だけ買ったりすると、万が一いや億が一ぐらいで7億円の収入になる可能性もある。
控除率は宝くじは55%、競馬、競輪は20~30%、パチンコは10~15%、カードゲームは数%だそうだ。
率が小さいほうが戻ってくる金額が多くなる。マイナスだと、胴元は赤字になる計算だ。
ご覧のように、どれも胴元がしっかりと儲かる率になるように調整されていて、利用者全体を見ると賭け事は負けるしかない。
◆オッズの決め方
オッズは競馬などでは基本的に購入状況により変動する。だから「100倍」だから買ったとしても、その後払い戻しの時点で「90倍」などに下がる可能性もある。
よく格闘大会、PvP大会のようなものが登場して、オッズがなぜか事前に知らされている場合があり確定後にその率で返金されることがあるが、競馬方式であるなら変である。
オッズが固定なら、胴元が大損する可能性があるので、それは現実的ではないかもしれない。
また1000倍のような、他にその候補に賭けている人が誰もいない場合、多額の金額を賭けたとしても、自分の購入で倍率が下がるので意味がない。
複数人が買っている候補のケースでは、その候補に賭けられた合計金額のうち自分が賭けた割合が自分の取り分なので、ある程度の金額を賭けた方が勝ったときに利益になる。
割合であるので、2口のときに1口増やす場合と、100口のときに1口増やすのでは意味が全然違う。
人気 販売数 倍率=オッズ
1番 50 2.0
2番 30 3.3
3番 15 6.6
4番 5 20.0
例)100 / 50 = 2.0
娯楽目的で胴元の利益が0、控除率0%とした場合はこの倍率がそのままオッズになる。
◆酒場でやるギャンブル
基本はカードゲーム、ダイス(サイコロ)、ダーツ、喧嘩やクエスト、恋愛勝負の勝敗などを賭ける。
オッズのような難しい方法ではなく、同額を賭けて、勝者が総取りなどのルールにする場合もあるだろう。
酒場なので、複数人でカードゲームなどをして敗者が酒場代を全部払うルールなどもあると思う。
◆アイテム課金とガチャ
アイテム課金とガチャは、基本的には現金を投入して行うものになり、2017年現在は特に守られていないガイドラインがあるのみとなる。
現金でガチャをする場合は、景品表示法などの規制対象になっている。
強い課金装備・アイテムでゲームが有利になる物をPay to Win、P2Wという。日本ではアイテム課金を採用しているほぼすべてのゲームが実際にはP2Wだ。
長時間プレイをすれば無課金でも遊べたとしても「時は金なり」という言葉があるように、それも十分P2Wといえる。
基本無料ゲームのことをFree to Win、F2Wと呼ぶ。P2Wではないゲームは「非P2W」などと呼ぶ。欧米では非P2WであるものをF2Wと限定的に呼ぶことが多い。
TalesWeaverでは公式RMTであるオープンマーケットもあるし、高額アイテムが出るガチャもあれば、経験値が増えるアイテムも売っている。
黒い砂漠では、アイテムバッグ拡張などが課金対象になっている。
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