中級編

29. 異世界転生

 転生。それは元の世界、殆どの場合現代またはVRMMOがある未来の日本で死んでしまい、神様により、異世界にて生まれ変わるというものだ。


◆元世界における主人公設定


 ニート、無職、社畜、高校生、中学生、童貞などが多い傾向がある。

 彼女いない歴=年齢が多数派だと思う。

 さらにいじめられていて、コミュ障、友達が少ない、引きこもり、イケメンではないなどが多い。

 作品上で必要なので料理が得意とか、転生に憧れてマヨネーズとかの作り方をあらかじめ調べていたとかいうことが割と多い気がする。

 あまり主人公が若いと、元の世界での知識が十分でなく、現代知識チートで無双することが困難・説得力に欠けることになる。


 しかし、殆どの設定は、転生してしまうと、あまり意味をなさなくなる。

 元々コミュ障であろうと彼女なしであろうと、異世界では会話しまくり、彼女だったりハーレムをよく作る。


 アンチパターンというのはどこにでもあるので、リア充で、イケメン、クラスの人気者とかいうのもあるかもしれない。


◆死亡


 転移との大きな違いの一つは、元の世界で一度死亡しているということだ。

 明らかに多いのが信号待ちでトラックに轢かれて死亡する。

 これを「トラック転生」と呼ぶ。

 可愛い女の子を庇って代わりに轢かれてしまうというものもある。

 他には、いきなり刺されて死んだり、自殺したり、電車にはねられたりすることが多い。

 ガンとか病死のパターンは少ないような気がする。

 アンチパターンとして、天寿を全うしたじじいが転生してくるようなものもあるようだ。


◆神様関連


 テンプレパターンでは、神様はのじゃ幼女。

 また残念神様であり「うっかり」「間違って」主人公が元の世界で死んでしまうことが多い。

 その結果として、謝罪として転生させてくれてついでに「チート」をくれるというものだ。


 ほかには元の世界での主人公があまりに可哀想だったから転生させてチートをくれるというものだ。

 あとは元の世界で「善人だった」などの理由で転生させてくれるものもある。


 よくあるのが転生直後は何もない真っ白な空間に神様によって呼びだされる。


◆転生直後


 だいたいの転生ものは「気がついたら赤ちゃんだった」というものだ。

 これを「赤ちゃん転生」という。


 地球の赤ちゃんは数時間ごとに起きてミルクを飲みまた寝る。それを昼間だろうが夜中だろうが繰り返す。

 また、すぐには首もすわってないし、ハイハイもできないし、トイレはできなくてすぐうんちもおしっこも漏らしちゃう。

 おしめ替えは恥ずかしいし、おっぱい貰うのも恥ずかしい。


 おじさんが転生してニタニタにやけて、これらの世話をしてもらうというのは気持ち悪い。

 あとおじさんが転生した場合、脳の成長はどうなるのか。大人になってから移住すると、現地の言語を覚えることが困難だったり、片言になることが少なくない。

 しかしなろう小説では、なぜか逆に「すぐ言語を覚える」という不思議だ。

 そして、魔法書を読み漁り、魔法を習得、天才といわれるというのがパターンらしい。


 赤ちゃん転生以外には、体が16歳ぐらいに若返って転生するタイプと、元のままの転生、あとはTSといって性別が入れ替わって転生するものがある。


◆初めての魔法、幼少期、学園


 天才児として幼少期を過ごし、学校に入る。そして天才街道を進むのだろう。

 子供のうちから、事業や商売をしたりして、成長チート、現代知識チートを駆使して話が進むんだと思う。


◆思い出し


 15歳前後までは普通に異世界人として生活していて、何かをきっかけに前世を思い出すというパターンもある。

 この場合、思い出した後も異世界人としての記憶が残っているので、2人の人格・記憶が混ざった状態になる。

 異世界の常識、言語知識などを知っているうえで、現代知識も有しているという便利な状態になる。


◆憑依


 思い出すのではなく、気が付いたら15歳前後になっていて、どうやら他人に乗り移ったらしい、というケースを「異世界憑依」という。

 元の体の持ち主の記憶や人格は、だいたい失われる。記憶喪失のふりをしたりして、生活する。

 言語が日本と違う場合はどうするのだろうか。なぜか理解できるとかでかわすかもしれない。

 元の世界から転生してきたのかそれとも精神だけ転移してきたかは作品設定による。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る