15. 職業EX


 物語の主人公とかではなく、一般的な登場人物の職業について記載する。


◆農民

 ファーマー。

 圧倒的多数を占めるのが農民だとされる。

 鶏や豚などの家畜を少数飼っていることも多い。

 農奴といって領主の小作人のような人と自由民の農民に分けられる。


◆酪農家、羊飼い

 デイリーマン。シェパード。

 鶏に羊や牛を飼って放牧する。

 中世では、家畜小屋で集中的に餌を与えて育てるというよりも、広い未開拓地などで放牧して育てているイメージが強い。


◆漁師、海女

 フィッシャーマン。フィッシャー。

 川や海で魚介類を取ってくる。

 文明レベル的には養殖は限定的だろう。

 船を使ったり網、銛、釣り竿などの道具が必要になる。

 多くの漁師は小舟で網なりハエ縄で漁をする。

 難破などに見舞われる確率は今より高いと思われる。

 ファンタジーではモンスターやクジラ類など大型の生き物を捕獲することもあるかもしれない。


◆木こり、樵

 ロガー、ランバージャック、ファーラー。

 木を切る職業。料理の燃料が薪だった場合、かなりの需要があると思われる。

 村なら主婦自ら薪を集めに行くかもしれない。

 家や家具、馬車を作るのにも木が必要だ。


◆村長

 村長というのは小さな村であれば名誉職のようなもので、別に仕事をしているだろう。


◆神父、尼

 ファーザー。マザー。

 宣教師、牧師。教会に仕えている者。教会からの支給か寄付金で生活しているらしい。孤児を働かせている場合もある。貧乏神父なら半農民のような生活であることもある。


◆修道士

 ブラザー。

 修道院にいる修道士。


◆修道女

 シスター。

 女子修道院に修道女。


◆奴隷

 スレイブ。

 職業かは怪しいところだが、誰かに使役されている人。一般的には給料は貰えず、わずかな食料をもらえるのみだ。

 綿花のプランテーションや、船の漕ぎ手、土木工事、炭鉱、兵隊、あらゆる力・人手のいる作業で酷使される。


◆商人

 店を構えて定住している人と、旅で移動する人がいる。商業ギルドなどに所属して身元を保証したりする。

 店を構えている人の方が一般的には裕福である。

 豪商ともなれば、町で実力者に顔が利く。

 スーパーマーケットやコンビニのような便利な店がない世界では、専門に分化した商店でそれぞれ買い物する必要がある。


◆奴隷商人

 奴隷制度がある世界ではよく登場する。


◆パン屋

 各家庭にパンを焼くカマドまではなかったため、パンは一括して村のパン屋が焼いていた。そのためどこの村でも大抵はパン屋はあるだろう。

 「パン屋の1ダース」という言葉がある。普通1ダースは12だが、パンの重さの罰則を恐れたパン屋では1つおまけして1ダース13個で売っていたという。


※商業の出版社や媒体によっては「○○屋」というのは表現規制に接触してNGとされることがあります。(記者ハンドブック13版にも記載アリ)

 肉屋 → 精肉店

 魚屋 → 鮮魚店

 八百屋 → 青果店

 花屋 → 生花店

 床屋 → 理髪店

 パン屋 → 製パン店


◆宿屋

 旅館。旅籠。宿泊所。


◆武器屋

 剣、槍、盾などを売っているお店。

 鍛冶屋と兼業かもしれないし、複数の鍛冶屋から仕入れるいわゆる小売店かもしれない。


◆防具屋

 武器や同様に、鎧、兜などを売買する小売店。

 武器防具屋として統合されている可能性もある。


◆雑貨屋、道具屋

 なにかよく分からないが、RPGではよく登場する雑貨を売っている店。

 薬草、ポーション、携帯食料、ナイフ、携帯コンロ、テント、モーフ、ロープ等。


◆薬屋、ポーション屋

 薬やポーションを売買する店。

 錬金術師や薬師と兼業かもしれないし、ただの小売店かもしれない。


◆魔道具店

 道具屋とは別に魔道具専門の道具屋がありそうだ。


◆魔石店

 魔道具や魔法の杖に使用する魔石を専門に扱うお店。


◆装飾品店、宝石店

 アクセサリー、指輪、ネックレスなどを扱うお店。

 場合によっては魔石や魔法付与物も扱う。


◆服屋

 服を売っている店。

 異世界では服はそれなりに高級なのでお店も高級店かもしれない。


◆古着屋

 服屋が高級店なら古着屋が別にあるかもしれない。


◆飲食店

 酒場ではないご飯を食べることを目的にする昼営業のお店。


◆肉屋

 お肉を売っている店。

 異世界では魔物肉が手に入るので、冒険者ギルドなどから卸してもらった肉を販売する。


◆魚屋

 お魚を売る店。沿岸部にしかないかもしれない。


◆八百屋、青果店

 野菜および果物のお店。


◆粉屋

 小麦粉など粉物を扱うお店。

 日本で言えば米屋に相当する。

 小麦粉、ライ麦、大麦、豆類各種、粒のトウモロコシ、それから塩、砂糖なども扱うかもしれない。

 場合によれば胡椒、唐辛子、珈琲豆などの香辛料や渡来品の嗜好品も扱いそうだ。


◆風車、水車屋

 風車や水車の大工、管理を行う。


◆薬草屋

 花屋ではなく、薬草を中心とした草を売買するお店。


◆花屋、生花店

 お花屋さん。


馭者ぎょしゃ、御者

 コーチマン、ドライバー。

 馬車の馬を操作する人。タクシーやトラック運転手のような仕事であろう。農閑期の農民が片手間でやっていたり、あまり身分が高くないようだ。


◆メイド、執事

 執事はスチュワード。バトラー。

 貴族の館などで働く使用人。主人のお気に入りになれば、玉の輿になることも。

 貴族はよくパーティーを開くので、その準備・運営に沢山の使用人が必要となる。

 詳細は「36. 貴族社会」ページも参照。


◆料理人、コック、シェフ

 専属のコックは貴族の館や繁盛している店に少数いるだけであろう。

 調理長をシェフという。


◆鍛冶屋

 ブラックスミス。

 ドワーフの鍛冶屋とかよくある。剣や防具を鍛えて作る人。


◆職人

 クラフター。アーチザン。

 小物製品から家を作る大工まで。現実世界では腕が決め手だが、異世界では魔法で作成する場合もあり、魔法適性も重要なことがある。


◆大工、石工

 家やお城を建てる人。


◆錬金術師、薬師

 ポーション、薬、薬草の加工品などを作る。


◆魔道具師

 魔道具を作る。


◆家具職人

 家具を作る。

 ベッド、机、椅子、タンスなど。


◆銀細工師

 銀のフォーク、スプーン、ナイフ、アクセサリー、鏡などを作る。


◆カトラリー職人、陶芸家、ガラス職人

 お皿、壺、ビン、コップ、カップ、グラス。

 ナイフ、フォーク、スプーン。

 特にポーションのガラス瓶職人もいる。


◆議員、貴族

 地位の高い人々。副業で商売などをして稼いでいる。


◆国王、王族

 国の一番偉い人。戦争したり、条約を結んだり、法律を施行したりする。また宗教とかかわっていることもある。王国制ではなく、大統領のような共和制の国や宗教のトップが国のトップを務めることもある。


◆冒険者

 アドベンチャー。

 魔物を狩ったり宝物を探して冒険する職業。戦時の民兵との違いは曖昧。

 商人を護衛するのは、傭兵や冒険者の仕事であろう。


◆騎士、兵隊

 兵士はソルジャー。アーミー。

 国や領主に正式に仕えている軍人。歩兵、弓兵、騎兵、魔法兵、治療兵、衛生兵、近衛兵など。

 全身鎧の騎士はナイト。上位の聖騎士はパラディンと呼ばれる。

 騎士は全身鎧で馬に乗って、槍またはロングソードを使用して戦闘する。


◆傭兵

 マーセナリー。雇われて戦闘を行う専門職。


◆賢者

 セージ。ワイズマン。ワイズオールドマン。

 錬金術を操る人や、単に物事に詳しい人を言う。


◆魔女

 ウィッチ。魔法少女。マジカル・ガール。

 賢者と共に怪しい職業。薬屋、医者、占い師などを兼ねることもある。


◆占い師

 フォーチュンテラー。

 魔女に近いが占いをする人。中世や異世界では現代よりも占いの重要度は高かっただろう。また、魔法がある世界では、魔法的な占いもあるかもしれない。


◆酒場の人、バーテンダー

 酒を選んだり、料理をしてふるまう人。喫茶店、居酒屋との境は曖昧であろう。


◆金貸し

 嫌われることが多いが、貸金業者ももちろん存在するだろう。


◆娼婦

 もちろん風俗もある可能性が高い。宗教や法律により、表向きには存在しないこともある。


◆賭博場の人、ディーラー

 賭博も宗教・習慣により、違法性の有無が異なる。個人間もOKなところから、店舗の許可制のようなところや酒場の隅でやる場合などがある。


◆ギルドの受付嬢

 物語では美人で可愛い子が定番である。

 冒険者としての能力が異様に高かったり、特殊能力者だったりすることも。


◆ギルドマスター

 ギルドの長。


◆ギルド職員

 ギルドで解体や受付、事務、調査、アイテムの販売などをする人。


◆裏世界の人

 法律があるのなら、違法性のある薬、賭博、風俗、貸金、その他いろいろを行う裏世界の住人がいてもおかしくない。組織立っていて、土地ごとに縄張りがあり、支配している。小説ではよく登場する。


◆盗賊、山賊、海賊、空賊

 人を殺して盗みを働き、金品を奪う。


◆義賊

 盗賊のうち、悪人を襲う正義の味方らしい賊。


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