第十一話。

「では、いくとするか」

 天使と悪魔に促され俺が向かった先は地獄と天国の中間地点、いわば閻魔大王のいる場所である。

「閻魔さん。連れてきましたよ」

「うむ。行先は聞いている。異世界だな」

「ええ」

 天使がうなずく。

「なあ、閻魔は一人一人に対応できるのか?」

「この閻魔さんは総括している閻魔さんの中の一部、つまり細胞の一つのようなもので本体ではない。しかし本体の閻魔さんとつながっている」

 ふーんと俺は思った。

「では異世界行に決まったが、いく場所はランダムね。自分で指定できないから。自分の魂に合った異世界に行くからね。自動的に」

 そういわれた直後俺の体の下半分が消え始めた。

「浄化が始まったな。カカ」

 いや急に悪魔の笑いを出されても……。

「ああ、そういえば異世界に転生したら記憶なくなるから」

 悪魔が意地が悪そうな笑みを浮かべ言った。

「大丈夫です。記憶保持能力を持っていますから」

「ちっ、つまらん奴だ」

 悪魔は小さく舌打ちをしていった。

「ちなみに、あなたたちの能力もいただきましたから」

「なんだと?」

「いえ、実際には天使、悪魔クラスだと奪えないらしいので、コピーですが」

「なんて奴だ」

「あと、閻魔さんの能力も」

「こ、この泥棒猫!」

 閻魔が怒っていった。

「俺はいったい何になるつもりなんだろうか」

 俺はつぶやくように自問自答した。

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原始の世界 日本語破綻者 @mojiuchisyuukann

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