第5話

王様ゲーム

「では、まず200億円を次の口座に入金してください。ピクテ銀行の…」

公開放送で銀行口座を言う?前代未聞だ。

「口座名はケンジ アツモリ」現総理大臣の名前である。隠し口座だ。

司会者は笑いを堪えながら

「そして、200億円をヘリコプターで東京上空からばら蒔いてください。あ、ちゃんと放送してくださいよ。国営放送あるんだから。」


「では、次の犠牲者に行きましょうか?」

残り4人で投票が行われた。

山崎佳奈が選ばれた。


「次は王様ゲームです。」司会者は言う。

大きな箱を取り出すと中にはカードがいっぱい入っていた。

「山崎さん、この中から4枚選んでください。」

彼女は4枚選んだ。


「ルールを説明します。この4枚のカードに色を振り分けます。国民の皆さんにはどんな命令が書いてあるのかは、分かりませんが選んでください。」

「選ばれた色のカードのお題を山崎さんにしてもらいます。10個クリアすれば解放しましょう。3個以上パスした場合は…」


黄色が選ばれた。

黄色のカードのお題は

「男2人と3Pセツクスをする」だった。

スタジオに男2人が呼ばれた。


その頃、総理大臣は隠し口座の釈明に追われ

大規模な200億円ばら撒き空中ショーは執り行われた。

「犯人は何がしたいんだ。目的は何なんだ!」


新町東署の田口らは、今まで放送されてきた「脱獄ゲーム」が全てヤラセである事を突き止めていた。

「美雪が危ない。」田口は思ったが、今の自分には何も出来ない事を知るだけだった。


美雪は鎖に繋がれていた。

隣のスタジオから山崎佳奈の叫び声が聞こえた。次は自分かと思うと気が気ではなかった。

「どうして」

機関銃を手にした男がぽつりと呟く。

「この女たちのDNAが、そうなのか。」


山崎佳奈は男の性器をしやぶっていた。

コンドームを被せたそれは、あまり感じないらしい。

「もう、時間がない。」佳奈は跨った。

佳奈は男の物を自分に入れた。

「ああっ」男が嗚咽を漏らした。

ピピピ…タイマーが鳴った。


「時間オーバーです。」司会者は無常にも告げた。

「90分以内に精子入りコンドーム10個はクリア出来ませんでした。」

「これで、クリア出来なかったお題は4つになりましたね。」司会者は首を切るジェスチャーをした。


山崎佳奈はスタジオから連れ出された。

そして…

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