第461話 忠実なドローン

「どうだ、すごいだろ?」

 得意気にジュンペイが、胸を張って言うけれど…

どう考えても、そんなことはあり得ない。

だけどジュンペイは、絶対にその説を曲げようとはしない。

「それよりも、それどうするんだよ」

話をそらすと、ジュンペイは相変わらず、余裕な顔をして、

「だからさ!オジサンに直してもらうんだよ」

全く動揺する気配さえもない。

粉々に砕けたドローン。

こんなのでも、直るというのか?

いや、それよりも!

さっきまでいた、自分たちのそっくりさんは、どうなったというのだ?

裕太は頭を抱え込む。

まさかここに…ボクが二人いる、ということにはならないのか?

混乱する裕太を見ると、ジュンペイはヘラッと笑い

「それがねぇ、大丈夫なんだなぁ」

これまた、のん気な声でそう言った。


「何が、大丈夫なんだよぉ」

 裕太は何が何だか、ワケがわからない、というのに。

ジュンペイは、平気なのか?

そう思うと、まるで木にしてはいないようなので…

ずるいなぁ~とため息をつく。

「しかし、ひでぇなぁ~

 これ、本当に、直せるのか?」

どうにか気を取り直すと、遠回りをして、何とか足がかりを見付けて、

ジュンペイの側まで、下りて行く。

「さぁね!

 あのオジサンはさぁ、あぁ見えて、天才だからなぁ~

 きっとうまく、直してくれるよ」

ヘラッと笑い、裕太に助け起こしてもらった。

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