第454話 どこまで、続く…?
まるで水の中を突っ切るように、ファルコンの体が、勢いよく
突き進んでいるのを感じる。
(もぐっているの?)
それは、ウォータースライダーの中を、通り抜けているような、
不思議な浮遊感がある。
裕太はひたすら、ファルコンから体を投げ出されないようにと、
必死でつかまっている。
しばらくして、奇妙なことに気が付く。
それは、水の中にいるというのに、息が出来るのだ!
小学校のプールでは、せいぜい数秒?数分?しか、もぐれないと
いうのに…
さほど息苦しくもなく、水が鼻や耳に入ることもない。
そのことに、しばらくして気が付いたのだった。
ひゃあ~
真っ逆さまに、落ちて行くような感覚がする。
胃袋が、でんぐり返るような、体内で、もんどり返るような?
そんな気持ち悪さが、しばらく続いた。
(やっぱり、ダメだ!
スキューバダイビングなんて、したことがないもん)
半分ベソをかく裕太なのだけれど、もう後戻りは出来ない。
しばらく我慢していたけれど、この違和感だけは、慣れないのだ。
一体、どの辺りまで、行くのだろう?
ファルコンは、どういうルートを進んでいるのだろう?
目を開ければ、いいのだろうが…
裕太はまだ、開けるのをためらわれる。
「ねえ、どこまで続いているの?」
大きな声を上げて、ジュンペイがショーンに聞くのが、聞こえてきた。
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