第444話 ここは、どこだ?
白い煙を、わずかにあげている噴火口に、ショーンは勢いよく
ダイブする。
もう、おしまいだぁ~
裕太が絶望に駆られていると…風の抵抗が、ふっとなくなった。
ユラユラとパラシュートに揺られているような、ゆっくりとした
感じで、徐々に下に下りて行くのを感じる…
「もう、目をあけてもいいぞ」
頭の上で、ショーンの声がする。
裕太はギュッとつむっていたまぶたを、思い切って開いてみた。
どこかに着地したようだ。
バサッと翼を揺らす音がする。
おそるおそる裕太を目を見開く。
目の前には、ショーンがこちらをのぞき込んでいる。
「やっと来たか!」
声のする方を目で探すと、少し先の方で、ジュンペイがニヤニヤ
しながら、こちらを向いている。
そうしてその傍らには、ファルコンも長い尾を揺らして、じぃっと
こちらを見ていた。
「ここは、どこ?」
かすかに、硫黄のようなにおいがする。
「ここ?ここはね、あの山だよ」
ショーンが、裕太の隣に立って、そう告げた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます