第438話 鍵穴を探せ!

「ヒントは?」

 鍵穴を探せ…と言われ、反射的にジュンペイは、イラついたように聞く。

「ヒント?

 探す前から、人に聞くのって…ダメだなぁ」

呆れたように、ショーンが言う。

「でもまぁ、1つだけ、教えてあげよう。

 この卵は、どこにあった?」

さらに聞いてくる。

「どこにって、このカゴだろ?」

わかったことを聞くなぁ~

ジュンペイは、鳥かごを叩く。

「じゃあ、このカゴのどこ?」

「どこって、フェニックスの足元~」

そう言いながら、裕太は忙しく考える。

(まさか、それって…そういうことなのか?)

ガバッと床に、這いつくばると、床に敷いてある、ワラを掻き出す。

「おい、何をしているんだ?」

いきなり手で、ワラを掻き出す裕太を見て、気でも変になったのか?

と、ジュンペイは、不審そうな顔をする。

「たぶん…この辺りが、怪しいんだ」

そうブツブツとつぶやくと、フェニックスが座っていた辺りを、

手探りでさわり始めた。


「え~っ、何かあるのか?」

 相変わらずのん気な顔で、ジュンペイは聞くけれども…

当の裕太だって、それが何なのかは、はっきりとはわからないのだ。

「たぶん…穴?」

卵の形の凹みだか、くぼみだとかが、ないだろうか?

もはや、汚れることなど、一切かまわず、せっせと掻き出すと…

ようやく鳥かごの床が、姿を見せた。

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