第435話 まずい!
ピカッと部屋の中で、閃光が走った瞬間…
ズゥーン
激しい振動が起きた。
裕太が思わず、よろける。
その時、フェニックスがまっすぐに、ドクロ目掛けて突進した。
ひょいっとガイコツを抱え上がると、すかさず剣を奪い捨て、
今度は天井目掛けて、突き抜ける。
ドッカーン!!
トオの天井を突き抜ける瞬間、すさまじい爆発音が響き渡る。
「うっ、わ…」
耳をふさぎ、頭を押さえる。
パラパラと、天井が崩れ落ちてきた。
白い砂煙がたち、回りが白い一色に変わる。
「まずい!」
ショーンは天井に、亀裂が走るのを見ると、
「早く、この中に!」
裕太とジュンペイの身体を、鳥かごの中に押しやる。
「えっ?」
逃げるんじゃあないの?
「なに?」
「鳥かごだ」
「鳥かご?何で?」
こんな所に入っても…大丈夫なのか?
トオの外に出た方が、安全なのではないか?
だがショーンは、頭を振る。
「間に合わない、早くこの中に」
「でも!」
「大丈夫、あそこは、シールドされているんだ」
消えたはずの、ファルコンの声がする。
何のことやら、わからない。
「そうだ。とにかく、一刻も早く!」
「でも、ショーンは?」
「いざとなったら、私がこのカゴを持って運ぶ!」
ショーンはそう言うと、裕太の身体をぐぃっと押した。
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