第426話 ドクターバードの研究室

 そのガイコツは、裕太のことを試すうようにして、じぃっとこちらを

うかがっている。

『挑発に乗ったら、ダメだよ』

隣で、ジュンペイがささやく。

『どうせ…本当のこととは、限らないよ!

 それに…何だか、厄介そうだ』

ジュンペイは、しきりとガイコツのことを気にしている。

 確かに、彼の言うことは、もっともだ。

それにショーンは、今まで一度として、自分たちのことを、傷つける

ようなマネはしなかった。

むしろ助けてくれていた。

だから、ショーンのことを疑うような真似は、もうやめよう…と思う。

「あっ、やっぱ、いいです」

裕太は急いで断る。


(そういえば、ガイコツは、ドクターバードのことを言っていたなぁ)

 裕太はフッと思い出す。

確か、ドクターバードの研究施設には、山のように動物の檻が

あったなぁ~と思う。

そこでドクターは、何やら動物実験をしていたはずだ。

動物と動物をかけ合わせたり、時に人間のクローンも作っていた…

という噂も、聞いたことがある。

(シェーラさんも、そうだよね?)

裕太が目にしたほとんどが、異形の動物だったけれど…

あの時のことは、もう忘れてしまいたい…と、裕太は思っていた

のだ。

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