第423話 まさか双子?
「えっ、ショーン?」
そこにはショーンに瓜二つの、羽のある男がうずくまっていた。
背格好、顔立ちもすべて…ショーンに生き写しだ。
「へぇ~ショーンって、双子だったの?」
無邪気な声を上げて、ジュンペイはショーンを振り返る。
ショーンは何も言わず、食い入るように、鳥かごの中を見つめる。
まるで自分が、囚われの身になったかのような気がして、
顏をゆがめる。
「違う。この子は…ショーンの片割れ、フェニックスだ」
どうだ、美しいだろう?
まるで自分のことのように、自慢気にガイコツが、裕太たちに
向かって言う。
(このオジサン…まさか、ショーンを、この中に閉じ込める気なのか?)
裕太はギィっと、ガイコツのことをにらみつける。
「どうして、こんなオリの中に、閉じ込めているのさ!」
ジュンペイはジュンペイで、鳥かごに張り付くと、ガシャガシャと
揺らす。
「なんだか、誤解があるようだな」
ガイコツは裕太たちに向かって、立ちはだかると
「閉じ込めているのではない、育てているんだ」
なぜかバカにするような口調で、大きな声を上げる。
頭、おかしいんじゃあないの?
ジュンペイが、ポツンとひとり言を言う。
「何を言っているんだ?
ねぇ、ショーン!
このおかしなオジサンに、何とか言ってよ!」
何とか、フェニックスを助けることが出来ないのか?
裕太は、ショーンを見上げた。
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