第422話 それは…なんだ?

「おやおや~

 そんなことを、言っていてもいいのかな?」

 なぜだかガイコツは、余裕のある口調だ。

「私は、何千年もこの地を守って来た。

 ナイトと呼んでくれ」

そうキッパリと、裕太たちに宣言する。

「ナイトーさん?」

ジュンペイが、すっとぼけた顔で、そう聞く。

「違う!ナイトだ!騎士だ!」

少しキレ気味ながらも、辛抱強く言い直す。

「キシ?キシさん?」

「違う、馬か」

はぁ?

何だかジュンペイが、取っ散らかって、トンチンカンチンな

ことを口走る。

「違う!ほら、ハリーポッターと騎士団というのが、

 あっただろ?」

知ってるだろ、と裕太が言う。

「あっ?リーゼントの気志團?」

裕太とジュンペイのやり取りに、ガイコツはついに業を煮やす。

「あぁ、もういい!

 要は…武士みたいなもんだ」

「あ、お侍さん?」

サッサとそう言えばいいのに~

ジュンペイが、ブツブツと文句を言う。

は、はぁ~ん、ジェネレーションギャップかぁ~

ショーンは、ニヤニヤと笑う。

世代間ギャップが、こんなところにもあるのか…

何だか、おかしくて、笑いをこらえる。


 裕太としては、気になることが一つある。

それは…部屋のど真ん中に鎮座している、大きな鳥かごだ。

中は、まるで見えないのだが…何かあるのか?


「ねぇ、その鳥かご~なんで、そこにあるの?」

 遠慮なく、真ん中を指差して、ドクロに聞く。

裕太の問いに、ガイコツはガシャンガシャンと音を立てて、

立ち上がる。

「これは…私の大切な宝物だ」

「お宝?」

ピクリとジュンペイが、反応する。

 ドクロは鳥かごに近付くと、そのカバーをグィッと引っ張る。

その黒い布が取り払われて、中があらわになった時…

思わず裕太は、目を疑った。



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