第421話 謎のガイコツ

 目の前にいるガイコツの言うことを、信じてはいけない…

と思うのに、まるでその言葉に魔力でもあるのか…

暗示にかかるように、段々とその気になっていく。

ショーンは裕太とジュンペイの傍らに、かばうようにして降り立つと、

「アイツの言うことに、惑わされるな」

そうひと言言う。

「ほぉ~そんなことを言っても、いいのか?」

やけに余裕のある口調で、ドクロはショーンの方を向く。

もっとも、顏がドクロなので、今どんな表情を浮かべているのか、

全く見て取れない。

だが、その落ちくぼんだ目の辺りが、赤く光ったり、青白い光を

帯びたりしている。

おそらくは、それが…感情を表しているのだろう。

裕太はボンヤリとその様を観察している。


「まぁ、そんなことをいつまで、言っていられるかな?」

 なぜか意味あり気に、ガイコツは重々しく言う。

するとジュンペイがいきなり、ピョンと前に飛び出す。

「黙っていたら、調子に乗って、ガチャガチャうるさいなぁ!

 大体、ガイコツのオッサン、何しに来たんだよ」

噛みつくように、歯をむき出して、ガイコツに向かって、顏を突き出した。

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