第417話 これって、本物?ニセモノ?
それは…リアルをとことんまで追求して、再現されたガイコツだった。
そのガイコツが、海賊の頭領よろしく、鎧を着て座っている。
(なに?これって、本物?それともニセモノ?)
パッと見ただけでは、見分けがつかない。
何しろ、身じろぎ一つせず、じっと座っているからだ。
そうしてその近くには、なぜか巨大な鳥かごが置いてある。
(あの中に、入っているのは?)
本来なら、近付いて見るところなのだが、これは…ワナかもしれない。
慎重に、懐中電灯を持ち上げて、少し離れた所から照らし出してみる。
するといきなり、パッと灯りが灯る。
そうすると…まるで、王宮の王の台座にでもいるような、豪華な
部屋が現れた。
そのガイコツの落ちくぼんだ目の辺りが、一瞬、まばたきをしている
ように見えた。
ガイコツって…まばたきするの?
(えっ?まさか…ウソだろ?)
裕太は何度も、目をこする。
「が、ガイコツ?」
いきなりジュンペイが、素っ頓狂な声を出す。
そのガイコツは、やはり置き物のようにして、そこに座っていて、
その両サイドに、ランプのようなものが二本、立っている。
どう見ても、王様の風格だ。
「へぇ~よく出来ているなぁ」
その時ジュンペイが、トトト…と台座に近付くと、何の躊躇もなく、
そのガイコツを、ポンポンと叩いた。
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