第414話 ペガサスのごとく
裕太たちが閉じ込められていた、鉄の檻が…
ファルコンの吐く炎によって、グニャリとひしゃげている。
「今だ!逃げろ!」
ジュンペイが、隙を見て叫ぶ。
「鉄には触るなよ!ヤケド、するぞ!」
裕太の手をぐっとつかんで、広がった柵のすき間から、転がり出る。
ファルコンの吐く炎が…四ツ目の男を包み込んでいる。
男は暴れながら、転がると、いきなり火の玉に変化して、
ヒュン!と裕太たちの方に向かって、飛んで来る。
「キミたちは…早く、ここから離れた方がいい」
すぐ近くで、声がする。
この声は…
「ショーン?」
パサリ…
翼を揺らす音がして、
「こっちへ!」
裕太たちの目の前に、姿を現した。
その姿がまるで、天上から現れたペガサスのようだ。
(ショーンって、一体?)
まるで夢を見ているのではないか、と裕太は疑う。
「よかった、間に合ったか」
ショーンはヒョイと、裕太とジュンペイを小脇に抱えると、バサッと
翼を大きく広げる。
「あっ、ちょっと、待って!
ファルコンはどうするの?」
まさかとは思うが、ファルコンのことを、見捨てるのか?
裕太はあわてて、ショーンの腕を引っ張る。
「それは大丈夫だ。
ファルコンは…不死身なんだ」
やけに落ち着いた声で、そう言うと…あっという間に、トンネルの
奥へと進んで行った。
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