第410話 危険な男

「うわっ、危ないなぁ。何するんだよ!」

 すかさず、ジュンペイが叫ぶ。

「人を見た目で判断しない方がいい」

いきなり耳ざわりのする声で、目玉のオヤジがそう言うと、

再び武器を手に取る。


 どうも、この人は…見た目がすばしっこく見えないけれど、

その代わり、凄腕の魔法の遣い手のようだ。

裕太もようやく、この目玉のオヤジのことを、警戒する。

ハハハハハ…

目玉のオヤジの不気味な笑い声が、この部屋一体にこだまする。

「太陽の君のお気に入り…と聞いていたが… 

 なんだ、ただの子供じゃあないか。

 わざわざ私が、デバってくる必要はなかったなぁ」

やたらと威圧的な声で、裕太たちを挑発をする。

「バカにするなよ!」

くやしそうに、ジュンペイが叫ぶ。

「おやぁ、威勢のいい子供だなぁ。

 何だったら、私の下で働かせてやってもいいぞ」

大きな目玉を、グルリと裕太たちに向ける。


 敵の弱点?

裕太は忙しく、頭を働かせる。

(もしかして?)

裕太はポケットの中に、手を突っ込んだ。

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