第404話 変身!

 目の前にいるのは、女の人どころか…

見たこともない姿の、異形な人物だった。

「オバ…オジサン?

 あの…人間なの?」

思わずジュンペイが、甲高い声を上げる。

「はっ?何を言ってるんだ?

 見ればわかるだろう?」

 失敬な!

その生き物は、ジュンペイに向かって、金切り声を上げる。

「え~っ、じゃあ、宇宙人?」

(タコの形の)

さらに言うので、その生き物はムッとした顔をする。

「おまえ…今、どういう状況にいるのか、わかっているのか?」

あらためて裕太が大声で言い返すと、ようやくジュンペイも

口をつぐんだ。


「あのぉ~オジサン」

 オジサンと言ってもいいのか、判別出来ないけれども。

声を聞くかぎりは(見た目では、わからない)

どうやら、男の人のようだ…

 おそるおそる、裕太はその人を見る。

まさに、特殊メイクの怪獣映画か、妖怪大戦争に出て来そうな外観だ。

通常の5倍以上ありそうな、大きな頭には、目玉が幾つもついていて…

頭に対して、身体がかなり小さい。

いわゆる頭でっかち尻すぼみ…というやつだ。

(バランスが、悪そうだなぁ~

 転びそうで、転ばないけど…)

ひそかに裕太は、心の中でそう思う。

なにしろ、さっきの大柄な着ぐるみと比べると、その3/1の大きさだ。

(一体、どうなっているんだ?)

だが、今目の前にいる人が、自分たちとほぼ同じくらいの大きさなので、

何となくホッとする裕太なのだ。

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