第379話 あと少し!
「どうでもいいけどぉ~手を離すなよ!」
ビュービューと吹き付ける風に、負けないようにと、
裕太はジュンペイに向かって、声を張り上げる。
「どうでも、よくはなーい!」
だがジュンペイも、負けじと声を張る。
こんな時でさえも、負けず嫌いの性格なのだ。
するとファルコンの声が、裕太の頭に響く。
(しっかり、つかまっておけよ!もうすぐ てっぺんだ)
またか…と思うけれど、ようやくファルコンのテレパシーにも、
慣れてきた。
「もうすぐ、着くみたいだ」
一応、ジュンペイにも知らせておこう…と告げる。
「ホントか?」
ハリネズミのように、髪を逆立てて、ジュンペイは嬉しそうに、
ニヤッと笑う。
「あぁ、そうみたいだ」
ファルコンに聞いたと言ったら、バカにされそうな気がして、
裕太はごまかすように言う。
「そうか、いよいよか!」
ジュンペイは背中を、ピンと立てた。
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