第378話 シェーラの想い

 シェーラが犬だから…

狩猟本能で、ショーンの羽根が欲しかったのか?

だがジュンペイは、ハハハ…と笑うと

「それが、そうじゃないんだなぁ」

ニィッと笑って、首をグルリと後ろに向ける。

相変わらず、髪の毛が好き放題にはねているけれど、

その方がよっぽど、ジュンペイらしい。


「サキアさんだよ」

 いきなりジュンペイが、ポンと言う。

「サキアさん?」

サキアさんが、どうしたというんだ?

だがジュンペイは「うん」とうなづくと、

「シェーラさん、本当は…サキアさんのことが、大好きなんだなぁ」

明後日の方向の話をする。

「はっ?」

藪から棒に、何を言っているんだ?

裕太は面食らう。

「だって…当てつけに、ボクらを攻撃してきたんじゃあないのか?」

いい加減なことを、言うなよぉ~

 だがジュンペイは、哀れむような目付きする。

「おまえって、ホントに、何にもわかってないいんだなぁ」

わざと大きな声で、聞こえる方言う。

「ほら、あれだよ!

 嫌よ嫌よも好きなうち…ってやつ」

「はっ?なんだそちゃ」

今度こそ裕太が声をたてて笑う。

「なんだよ、おまえ!」

ぁ三の毛を逆立てたまま、ジュンペイがグルンと振り返る

「あっ、危ない!」

するといきなり、グン!とファルコンが直角に上がり始めた。

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