第374話 お調子者のジュンペイくん!
「よぉし、それなら…外から攻めるかぁ」
ひとり言をつぶやくと、
「キミたちも、ファルコンに乗れ!」
ショーンは再び、翼を大きく広げる。
ファルコンが宙に身体を躍らせると、ブワッと風がおきる。
「ひゃあ~、サイコー!気持ちがいいなぁ!」
楽チン楽チン!
ジュンペイはまるで、どこかの遊園地の乗り物に乗るような雰囲気で、
歓声を上げる。
無邪気に騒ぐジュンペイを見て、
(わかってないなぁ~)
やれやれ、と裕太は心の中でつぶやく。
さっきまで、鳥かごから出してくれ…と、騒いでいた張本人が、
もうそんなことは忘れた、とばかりに、ケロッとした顔をしている。
ホント、ムシがいいなぁ~
のほほんとしたジュンペイを見ると、裕太は呆れる。
だけど…
裕太は気が付く。
ジュンペイと一緒にいると、楽しい…ということに。
こんな訳のわからない世界にいるというのに、ちっとも不安では
ないのだ。
むしろ楽しんでいる、自分がいる。
それはおそらく、ジュンペイがいるからだ…
そう思い、ギュッとジュンペイの身体にしがみつく。
「えっ?なんだよ、怖いのか?」
ヘヘッと笑うと、裕太をからかうように、後ろを振り返る。
「何言ってるんだよ!」
バカなことを言うなよ、と裕太はフン!とそっぽを向いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます