第337話 勇者のあかし?
「この印が、なんなの?」
ただのスタンプじゃあないの?
しげしげと、腕のマークに目をやりながら、裕太はショーンを
見上げる。
「この印は、参加者のあかし…
ボクとファルコンは、それがないから、結界を越えられないんだ」
「結界?」
何のこと?
裕太はポカンとして、ジュンペイと顔を見合わせる。
はるかに裕太の想像を上回っているので、さすがに理解が出来ない。
ジュンペイは「それは、あれだろ?」と、何だか訳知り顔だ。
(なんで、わかるんだよ?)
裕太はちょっと、面白くない。
「色つき鬼で、入れない陣地…みたいなもんだろ?」
ずいぶん…変わったたとえだ。
ジュンペイの言葉に、ショーンがニヤニヤする。
「ま、そんなものかなぁ」
「ふぅーん」
2人のやり取りを聞きながら、視線をついとそらすと、何やらカラフルな
ものを見つける。
「ねぇ、あれは、なに?」
指差したのは、門の近くに見えている、小さな可愛らしい家だ。
やけに鮮やかな色に塗られ…しかもいい匂いがする。
「えっ?」
ショーンは、裕太の視線の先を目で追うと、
「あぁ、これ?」
そう言うと、家の入り口にある、赤と白のカラフルな柵のようなものを、
ポキンと手に取る。
そうして、裕太の目の前に差し出すと
「これは、何だと思う?」
ニコニコしながら、裕太に聞いた。
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