第330話 今だ!
ジュンペイが合図をした、その時…
今だ!
素早くシェーラが立っている、辺りを裕太は見回す。
その時、カツーンと何かが落ちる音がして、裕太はあわてて
その場にしゃがみ込んだ。
足元には、割れたタイルが、辺り一面に散らばっている。
何を落としたんだろう?
なるべく音を立てないようにして、探していると…
金色に光るものを見つけた。
(カギだ!)
誰の鍵?
まさか、シェーラさんの?
見つからないうちに、素早くポケットに突っ込む。
「どうしたの?」
(大丈夫だ、何も気づいていない)
シェーラがけげんな顔をして、裕太を見る。
叫んだ割りに、何も見つからなかったからだ。
(それは、そうなのだけど…)
「いや、別に…」
さり気なく、靴ひもを直すふりをして、祭壇の辺りをうかがう。
青い布の下に、何かがチラリと見えていた。
(あれっ?)
すぐに、何かがある…と裕太は気付く。
ジュンペイが何をしているのか、裕太はまだ、気付いてはいない。
(何だろう?よく見えないなぁ)
裕太は裕太で、何があるのか気になっている。
もっとよく見よう…と、その青い布をまくり上げる。
「おまえ、何をしている?」
すると、シェーラの鋭い声が響いた。
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