第254話 あの光る物体はなに?

 キラキラと光る物体の正体は、一体なんだ?

果敢にも、裕太は洗面台の上を見渡す。

でっかいブラシ

クリームの容器

歯ブラシと歯磨き粉

何か、キラキラ光る大きな箱も見える。

「コイツ…ド派手なものが、好きなんだろうなぁ」

ジャックが呆れたように言う。

「そう言われれば、そうかぁ」

金の卵といい、光り物の率が確かに高い。

青や赤の謎のガラスのタワーもある。

向こうに透けて見えるのは…

もしかしたら、自分たちの顏か?

そのすき間をぬって行くと、白い陶器のプレートのような

物の上に、光る物体を見付けた。

「あっ、たぶんこれだ!」

近づいて見ると、とても大きいけれど、その形はまぎれもなく、

よく見るあれだ!

裕太はジャックを振り返る。

うん、とうなづくと、

「これって、もしかして」

「カギだ!」

ほぼ同時に叫んだ。


 窓から射し込む光に照らされて…その鍵はキラキラと輝いている。

「ねぇ~何の鍵かなぁ?」

ジャックに向かって聞く。

「さぁねぇ~金庫か、引き出しか、何かの鍵だろうなぁ」

わからない…と言いながらも、急にジャックの目が、その鍵に

吸い込まれるようにして、引き寄せられていた。

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