第168話 魔法のスタンプ?

(一体、どんな仕掛けになっているんだ?)

その帽子に、子供たちは度肝を抜かれる。

やはりジュンペイの食いつきが、ハンパなく…口をポカンと

開けている。

「だから…特別ルール!」

サキアさんは、いきなり宣言する。

そうして裕太の腕を引っ張ると、ポンとスタンプを押す。

キラキラとラメが入ったようなマークがついていて、何だか

ちょっとオシャレなシールのようだ。

「これはね、トオを出るまでは、消えないわよ」

ニヤリと笑う。

「え~っ、裕太だけ、ずるい!

 ボクにも押してよ!」

ジュンペイは、自分から腕を差し出す。

「おまえ…予防接種じゃないんだぞ」

裕太が苦笑いを浮かべる。

「いい心がけね!」

サキアはそう言うと、ポン!とハンコを押すように、勢いを

つけて、ジュンペイの腕にも、スタンプを押す。

「お~っ、まるでディズニーランドの途中退場のあれみたい」

「あっ、また入るやつ?」

「そうそう!」

裕太とジュンペイは、互いのスタンプをみせあいこをする。

「あれ?模様が違う!」

「なんで?」

同じスタンプなのに、微妙に違って見える。

裕太には、翼のマーク。

ジュンペイは剣のマーク。

それが意味するところは、なんだろう?

裕太はフシギに思っていた。

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