第130話 八方ふさがり?次の一手は?
「え~っ!じゃあ、どうすればいいんだよぉ」
さらにブスッとした顔で、ジュンペイはキヨラさんを見た。
「どうしようもないじゃないかぁ」
聞いてソンした、とクルリとソッポを向く。
だが裕太は…それなら今、どこに向かっているのだろう?
裕太は頭をかしげた。
それって、もしかして…何か特別な場所なのか?
「そんなことは、ありません」
キヨラさんは、裕太たちを見据えると、キッパリと言う。
その瞳は、紅く燃えていた。
「えっ」
「どういうこと?」
一方通行だって、言ってたじゃないか!
それなら…?
裕太はじぃっとキヨラさんを見た。
「こっちへ」
キヨラさん自らが、前に立って歩き出す。
「えっ、いいの?」
ここから先は、入ってはいけないんじゃないのか?
心配そうにする裕太に向かって、彼女はフフフと笑う。
「少しくらい、いいわよ」
「いいの?」
いきなり白い衣をひるがえすと、手招きをした。
(それにしても…)
裕太は思う。
(地下の人って、この暗闇の中で、どういう風に、探したり
するんだろう?)
彼女の後ろ姿を見ていると…
「大体のことはね、身体がちゃんと覚えていて、普段生活する
のには、困ることはないのよ」
まるで裕太の考えていることが、聞こえたように、ポツンと
答えた。
「ね、あなたたち…
ところで、ここがどこだか、わかる?」
いきなりクルリと振り返ると、キヨラさんは奇妙なことを
聞いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます